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きょう2つめの特集です。師走となり、忘年会などで飲食店に足を運ぶ機会も多くなると思いますが、実は、飲み会に欠かせない、「喉を潤す」ある物が飲めなくなる可能性があるそうです。取材を進めると「意外な理由が見えてきました。

今年も残すところあとわずか、忘年会シーズンに入り、県内の飲食店も大にぎわいの様子ですが、実は「ある問題」が懸念されていることをご存知でしょうか。

客(観光客)「そうなんですか?どうしてですか?」

客(県民)「ビールしか飲まないので、炭酸大事です。本当になくなるの?」

客(観光客)「ハイボールが多いかな、みんなハイボール大好きそれがなくなるのはちょっと辛いね」

宴会には欠かせないビールやハイボールなどの炭酸アルコール飲料。しかし飲食店では、その提供に欠かせないあるモノが不足するのではないかと、不安を募らせているといいます。

生ビールが飲めなくなるかも!?意外なその理由とは

飲食店 與那専務「ボンベのガスがなくなることによってビールが出せないっていう懸念が以前はありました」

そう、足りなくなっていたのは、この緑色の炭酸ボンベ。ことしの8月から9月にかけて、この炭酸ボンベが県内で不足する事態に陥りました。

Q炭酸ボンベが不足すると利用客にはどんな影響がありますか? 飲食店 與那専務「お客様には生ビールが提供できないということで、せっかく沖縄に来た観光客がオリオンビールを飲めないということが起きてしまう」

飲食店では主に、生ビールなどのアルコール飲料はサーバーを通して利用客に提供されますが、炭酸ボンベに入っている液化炭酸ガスで圧力をかける事で、ビア樽に入っているビールを押し出す役割とビール中に含まれる炭酸ガスが逃げるのを防ぎ、ビールの鮮度を保つ重要な役割を担っています。

生ビールが飲めなくなるかも!?意外なその理由とは

つまり、炭酸ボンベがなくなると、サーバーから炭酸入りのアルコールが提供できなくなるのです。

飲食店 與那専務「(炭酸ボンベが)切れてしまったら、飲食店としては大打撃を受ける。新鮮なビールが提供できなくなることは、大変死活問題」

なぜボンベ不足に陥ったのか県飲食業生活衛星同業組合の鈴木理事はこう指摘します。

鈴木理事「(ことしの)8月・9月ですね、非常に炭酸ボンベが品薄になりまして、やはりコロナ禍で閉店や休業した飲食店がありまして」「酒屋さんに対して炭酸ガスボンベを返却してないとか、そういう部分が非常に見られましてね」

生ビールが飲めなくなるかも!?意外なその理由とは

通常、炭酸ボンベはアルコール飲料メーカーが業者に依頼し自社の所有するボンベに液化炭酸ガスを充填します。その後、卸売業者に販売し、そこから飲食店や酒屋にアルコール飲料と一緒に届けられます。

使用後のボンベは、逆の流ながれで回収されメーカー側に返却されますがコロナ禍で閉店する店も多く、ボンベが返却されないケースや炭酸飲料の需要の高まりで、炭酸ボンベを過度に発注する店舗も多く、結果ボンベ不足を招くことに。

この状況を受け県飲食業組合では、ことしの9月に加盟しているおよそ1000店舗に対し文書を送り、使用済みのボンベを早めに返却することや必要以上に発注しないよう協力を要請。

現在ボンベ不足は、一時期より落ち着きつつあるといいますが、年末の需要の高まりにあわせて、再びボンベ不足に陥ることが懸念されているといいます。

鈴木理事「12月の忘年会に向けて炭酸ボンベが不足するとやはり(店舗の)売上にもかなり影響してくると思いますので」「過発注してるとことかストックを多めに置いてある飲食店さんはですね、普通のストック(量)でお願いしたいなと思ってます」

生ビールが飲めなくなるかも!?意外なその理由とは

飲食店 與那専務「忘年会のシーズンに入ってきて、団体客が多くなってきて飲み放題とかそういった部分も出るので切らしてはいけないものはしっかり自分たちの飲食店も切らさないように努力をして対応していく」

ことし1年を締めくくる忘年会シーズン、ボンベ不足を招かないために飲食店の節度ある対応が求められています。