首里城の再建を追いかける「復興のキセキ」です。今回は首里城を愛する中学生・高校生を取材しました!皆さん学校の部活動で、北は北海道から南は熊本そして今年は台湾と香港の修学旅行生に首里城を案内しているんです!
沖縄イチ首里城に詳しいであろう学生たちがあるプロジェクトに挑戦しています!
興南アクト部 岸本拓士くん(中3)「そうなんですよ!オス・メスで分かれていて、口が開いてる方と閉じてる方どっちが」
修学旅行生「ちょっとよく分からない ああ~」
東京から来た修学旅行生に首里城の歴史や文化について教えるのは興南アクト部の部員たち。今年で創部15年目となる興南アクト部には、興南中学・高校の生徒86人が所属していて地域の小学生へ平和授業なども行っています。
沖縄で最も首里城に詳しいであろう生徒たちが取り組んでいるのが。
さかのぼること3カ月 興南アクト部顧問 門林良和先生「修学旅行生向けのお土産を考えようという機会を首里城公園の皆さんからいただいています」
首里城を訪れる修学旅行生をターゲットにしたお土産の開発プロジェクト!コンセプトは「同世代の修学旅行生が喜ぶ新しいお土産」
Q.なぜアクト部を起用? 首里城公園 首里城販売推進係 渡慶次真帆主任(興南OG)「国内客は増えてきたのですが、修学旅行(学生)のお客様がまだお見えになっていないような気がするので学生さんたちの目線でこういうものがあったらいいなというものを作っていけたらと思う」
学生たちの話し合い「ミサンガ!」「ああ~!」「いいかも」「友達とお揃いできるのいい!」
手に取りやすい価格でSNS映えもする商品の開発を目指すこちらのチーム、自分たちの修学旅行を思い出しながら意見を出し合います。
興南アクト部 新垣日向さん(高2)「実際、修学旅行はお菓子買った記憶がめっちゃある」
興南アクト部 奥間奈月さん(高2)「こういう企画は初めてだし私たち首里城がとても好きだから修学旅行生が「すごい」「首里城好き」とか(首里城を)思い出してくれるようなものや食べものを作れたら楽しみだよね!」
リーダーを務める奥間奈月さん。首里城に関わっているからこそ、今しか残せないものがあるとプロジェクトに参加しました。ガイドの合間には。
興南アクト部 奥間奈月さん(高2)「お土産どういうの買いましたか?」修学旅行生「紅芋のタルトお菓子系」修学旅行生「あとはあれ買いました!お花の髪につけるやつ」奥間さん「あ~つけてるやつ!なるほど」
しっかり者の奥間さん、市場調査も欠かしません!思い出に残るお土産を考えていた奥間さんグループですが、思ったより「食べもののお土産を買う」という意見が多かったようで。
興南アクト部 奥間奈月さん(高2)「沖縄に来たという思い出に残るようなものも欲しいけど、食べちゃったらなくなのでそれをどうかみ合わせていくかを今後考えたい課題点が見つかりました」
これまでに企画会議を重ね9月には首里城公園の渡慶次さん案内の元首里城でどのようなお土産が販売されているのかも調査しました。
興南アクト部 西平愛唯さん(中1)「私たちが普段学校に持っていっているバックは黒のものが多いので色があってキラキラしてたら可愛いなと思った」
友達同士で下見中にも関わらず、中にはこんな部員も。9月のお土産下見、Q.何作ろうとしているんだっけ? 興南アクト部 岸本拓士さん(中3)「企業秘密」興南アクト部 岸本拓士さん・丸添悠一郎さん「競合他社」興南アクト部 大城航さん(中3)「色んな事考えててすごいなと思う」
たとえ友達でも社外秘は漏らさない中学3年生の岸本拓士くん。私たち取材クルーが初めて会った時にはこんなことを!
興南アクト部 岸本拓士さん(中3)「インスピレーションが止まらないですね、見るもの全てに影響されています」
首里の近くに暮らす岸本くんには感じることがあるようで。
興南アクト部 岸本拓士くん(中3)「首里城って実はあまり地元の人たちが訪れないんですよ、コロナ禍で外からの観光客がいなくなったりしたときに首里城が閑散として誰もいない状態になってしまったことが昔あって」
首里城を訪れる地元の人を増やしたいとの思いで開発を進めています。その秘策が「ハッシュタグ戦略」です!
興南アクト部 岸本拓士さん(中3)「(SNSで)#首里城とかつけてアップされるかなと思うんですけど、それを見た周りの地元の人たちがこういうのあるんだ!中高生が作ったやつなんだね、というふうに思って首里城に地元の人たちに足を運んでもらえたら私としては(お土産開発して)よかったなと思いますね」
ちなみにどんなお土産を考えているのか聞いてみると?興南アクト部 岸本拓士さん(中3)「私たちが今計画しているお土産なんですけど、小物をこの時間になると流れるんですよね」
詳しくは続編の復興のキセキでお伝えします!
そんな部員たちが多い時は週1回訪れる首里城。正殿の再建工事は3度塗り重ねられる赤瓦の漆喰塗りはほぼ終わり、在りし日の朱色の首里城へとぐっと近づいています。来月からは市販の弁柄塗りも始まるそうです!
興南アクト部 大見謝実希さん(高2)「思っていたよりも工事の進むスピードが早くて作業も細かくてすごい」
興南アクト部 森谷良成さん(高2)「(ガイドの時は)今だけしか見られないよ~ある意味貴重だよと言っています」
興南アクト部 玉寄正奈さん(高1)「(再建前の)首里城を見たことがないので2026年が楽しみ」
興南アクト部 岸本拓士さん(中3)「再建中の首里城しか案内をしたことないんですよ、個人的にも再建した首里城が楽しみだし再建した首里城を修学旅行生に案内するのも楽しみ」
興南アクト部 奥間奈月さん(高2)「2026年に正殿はできるのでもう一回来てほしいなっていう気持ちを高められるような物とか作れたら良いなと思っていて、今しか見せられない首里城もかみしめてガイドしていきたい」
再建とともに、首里城を訪れる人たちを思いながら着々と進むお土産開発プロジェクト!首里城を知り尽くし、若い感性で開発される首里城の新たなお土産は年度内の商品化を目指しています。
興南アクト部、実は興南学園で今一番部員数が多い部活なんだそうです。部員たちが10グループに分かれて取り組んでいて、全てのアイディアが商品化されるというわけではなく、来月の最終プレゼンを経て、いくつかに搾られる予定です。
本来は今月にはある程度商品化するものが決まっていたはずなのですが、生徒たちから「修学旅行生の生の声を拾いたい」と要望があって一カ月ほど期間を伸ばしたんです。
来年の春にどんなお土産が首里城に並ぶのか今から楽しみです。
首里城に行ってみようかなと思う人が増えるキッカケになるとうれしいですね、生徒たちの商品開発までの軌跡は追ってお伝えします。ここまで、復興のキセキでした。