開始と共に騒音も激化しています。アメリカ軍と自衛隊による日米共同演習が3日から始まり、嘉手納基地では朝から戦闘機が爆音を轟かせながら次々と離陸しました。
今回で10回目になる共同演習には、日米合わせて兵員およそ4万4500人と航空機400機、艦船60隻が参加し、過去最大規模の演習となっています。
演習は日本が武力攻撃を受けたとの想定で行なわれ、嘉手納基地では、3日朝早くから爆音を轟かせながらF-15戦闘機や給油機などが離陸していました。
また、うるま市のホワイトビーチでは自衛隊の掃海母艦ややアメリカ軍の揚陸艇などいつも以上に多くの船が入港しています。
一方、パトリオットミサイルの部隊が入った普天間基地では、朝から輸送用のヘリコプターに乗り込むアメリカ兵の姿やヘリが基地周辺の上空を旋廻する様子がみられました。
今回の演習は弾道ミサイルに対する対応が中心で、ミサイルを迎撃するために必要な連携を日米で確認するほか、航空機による対空作戦などが実施されています。この共同演習は12月10日まで続きます。
ところでこの日米共同演習を前に、嘉手納基地に配備されているパトリオットミサイルの部隊が、2日夜から3日未明にかけ、普天間基地などに移動しました。
2日午後11時すぎ、パトリオットミサイルの部隊は嘉手納基地の第1ゲートから出発。およそ2時間、物々しい車列が国道58号を南下し、普天間基地の第1ゲートから基地内に運び込まれました。また午前2時過ぎには、アメリカ海兵隊の司令部がある、うるま市のキャンプコートニーに向けて、安慶名などの市街地を通って基地内へと運び込まれました。この真夜中の移動について、アメリカ軍から地元自治体に日程は伝えられておらず、うるま市や宜野湾市は反発しています。
宜野湾市の山内繁雄基地政策部長は「パトリオットの配備をして訓練するということは、余計にその不安が助長するものだと思っていまして、市としてもこういうことをやめてもらいたいと」と話しました。宜野湾市ではパトリオットの訓練展開に対して3日に抗議文をアメリカ軍と政府に送ったという事です。
宜野湾市では「子どもがいるので寝てる間は飛ばないでほしいというのが一番です」や「いろいろな部分で葛藤する部分がある。いいって思う部分と悪いって思う部分が半々なんですね」といった声の他「とても嫌です。普天間基地のすぐそばなので、落ちてくるんじゃないかというそういう思いはあります」などの声が聞かれました。
市民のみなさんの不安な声は私たちの声でもあります。軍事的な行動は見えても外交的・政治的なやりとりが見えてこないのは納得がいきません。