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裁判の判決を拒むことができる取り決めがあるとはどういう事でしょうか。アメリカ軍基地従業員の男性が国に解雇無効を求めている裁判の和解協議で開かれ、国が「労務協約に基づき復職できない可能性がある」ことを伝えていたことがわかりました。

この裁判は、アメリカ軍で自動車機械工として働いていた安里治さんが、職場の秩序を乱した協約違反を理由の解雇は不当だとして、雇用主の国を相手に解雇取り消しを求めているものです。

2010年4月、那覇地裁は「解雇理由がない」として安里さん側の主張を全面的に認めましたが、国側が控訴、高裁は和解を勧告していました。

17日の和解協議で、国は「1審と同様の判決が出ても日米間で結ばれている労務協約に基づき、軍側が安全上の理由から復職を認めない可能性がある」と指摘しました。池宮城紀夫弁護士は「この労務協約では、米軍の都合によって労働者の本来の権利は無視されてしまう」と話しています。

結局、和解協議は不調に終わり、12月7日に判決が言い渡されることになりました。