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65年前のこの時期、4月には既にアメリカ軍に制圧されていたコザでは、一足早い戦後が始まっていました。
沖縄市の戦後の住民の暮らしを紹介する展示施設「ヒストリート」。このガラスのコップは、アメリカ兵が飲んでいたコカコーラの空きビンを針金で擦り切断して作ったものです。薬きょうは輪切りにして花びんや灰皿にしたり、指輪を作って、恋人へのプレゼントにした人もいたといいます。
65年前のこの時期、戦後の物不足の中、コザの住民たちは兵器の残骸や軍物資を生活道具に変えていきます。
嘉間良地区の女性たちは、孤児院の子どもたちのために、アメリカ軍の毛布などを子ども服に仕立て直しました。やがて、住民たちは、戦闘機の残骸などからジュラルミンという金属を調達、叩いて形を整えたり、溶かして型に入れたりして、鍋やヤカン、アイロンなどを作るようになります。
戦争で全てを失った住民たちはたくましく知恵を絞り、武器を生活に役立てる道具に変えたのでした。