話題の経済情報やトレンドをより詳しくお伝えする注目ビズ。今回は、那覇空港に導入された温暖化対策などが期待される新素材が登場します。
飛行機に乗る時に、私たちが絶対に見ているあの場所に秘密が隠されていました。
山城アナウンサー「那覇空港のこの搭乗通路に今回の注目ビズが隠れているそうですが、ん~床なのか?どこなんだろう?」
島田さん「山城さん!(窓を指さしながら)そうそうそこです!」
山城アナウンサー「どこですか!?」
島田さん「全ての窓にこのフィルムが貼られているんです!世界初の技術がつまった新素材なんですよ!」
きょうの注目ビズは、太陽の日差しが強い、あついこの時期にゼロエネルギーで体感温度と環境負荷を低減することができる?うす~いけど、私たちのつよ~い味方になるかもしれません。
『ゼロエネルギーで熱を逃がす新素材』
山城アナウンサー「これなんなんですか?」
島田さん「この素材はゼロエネルギーで電力を使わずに冷やすことができるんです。地球温暖化や省エネ対策が期待されているんです」
沖縄へ降り立つ観光客が快適に感じる方法を探るため、おととし9月に一部の搭乗用通路の窓にフィルムを貼りました。
那覇空港で働く人「通常時はそこまで大きく変わらないのですが、西日が入った時や朝・晩がとても温度差が出ていると思います。お客様や職員の快適性が上がった」
取材した日は、貼っている通路とそうでない通路でおよそ8度の差が!ちなみに冷房は全て26度設定だといいます。(午前10時ごろ)
これは屋外で放射冷却フィルムと他社の日射フィルムの上にバターをのせ、どのくらいで溶けるかを実験した映像です。左側のバターが溶けていく一方で、炎天下にも関わらず右側のバターは溶けていないように見えます。
サーモグラフィーで見てみると、右側のフィルムだけ真っ青。明らかに温度が低いのが分かります。
日本空港ビルデング 島田亮一さん「外から貼る塗ることによって表面の日射や反射はもちろん起こりますが、表面温度だけでなく建物の中の熱い熱も放射して涼しくしてくれるという特性がある」
『電気などのエネルギーを使わずに放射冷却する』という技術が、コロラド大学の教授によって世界で初めて確立され、この技術を応用した製品が8年前から海外で製造されているんです。
国内では、羽田空港旅客ターミナルを管理する企業がこれらを取り扱っています。
日本空港ビルデング 島田亮一さん「(沖縄の企業が)CO2削減の対策に対する取り組みをどのように進めていこうかと苦慮されていることが分かった。この製品を知っていただいて省エネ対策を一歩踏み出すキッカケになってくれれば」
日差しがつよくなってきた午後3時の古宇利島。実はこのフィルムをいち早く導入した施設があるんです。
古宇利島の海が一望できるレストラン。全面窓ガラスがゆえ、夏場は日差しの影響で冷房の効きがあまりよくありませんでした。場所によっては、床の色が変色しているところも。西日の強さを物語っています。
なんとか状況を改善しようと、ことし5月に1階の全ての窓ガラスにフィルムを貼りました!
名護パイン園 安里清高社長「今、1階のホールが設定温度20度に対して室温が27度。2階は(フィルムを)施工していないんですけど、設定温度20度に対して室温が30度になっています。(景色を)害さないことも導入するキッカケになった」
客も従業員も快適に過ごせるようになったことに加え、企業を挙げて環境負荷を減らす取り組みにつながりました。
名護パイン園 安里清高社長「室温下げるのが目的ではあったんですけど、二酸化炭素の排出をおさえるという意味ではカーボンニュートラルの実現というところに我々も少しでも寄与する事ができるのでは」
連日の猛暑で冷房がかかせない沖縄の夏。ゼロエネルギーで体感温度も環境不可も減らせる新素材に注目が集まりそうです。
ホテルでは、景色が売りにも関わらずカーテンを卸して営業する時もあったようです。
ちなみに、一般の2階建て住宅の西側全ての窓ガラスにフィルムを貼る場合、運搬費や労務費込みでおよそ47万円~だそうです。効果を満足に発揮するためにも5年ほどで張替する必要があるということです。
フィルムや塗料の問い合わせ先はこちらの番号まで、二次元バーコードは、放射冷却の素材を使った製品のHPです。
ラディクール | HANEDA Shopping 羽田空港オンラインショップ
私たち自身も環境問題について考えるキッカケになりそうですね。以上、ビジネスキャッチーでした!