マレーシアの特別支援施設の職員が、自閉症や発達障害がある子どもたちへの教育方法を学ぼうと那覇市内で研修に参加しています。
マレーシア・サバ州の特別支援施設の職員、プレスリー・ビリーさんとハディ・ハニフ・ハナフィさんは6月から那覇市内の発達療育支援センターで自閉症や発達障害のある子どもたちが社会に出るための適応能力の育て方を学んでいます。
自閉症や発達障害のある子どもたちには、「原始反射」と呼ばれる赤ちゃんが刺激に対して反射的に起こす動きが残っていることが多く、そのため無意識に体が動いてしまい、歩くことや座ること、一点を見つめることなど、日常生活で必要な動きが難しい傾向にあります。
このためセンターでは、コロロメソッドと呼ばれる「リズム体操」や「集会」、「歩行トレーニング」を通して頭と体をバランスよく使うことでパニックや多動の改善をめざし、座る・見る・歩くという社会に出るために必要な行動を安定的に行えるようトレーニングをしています。
研修に参加しているプレスリーさんは「私たちの施設でもコロロメソッドを取り入れていますが、自閉症や発達障害を持ったこどもたちへの支援技術を更に向上させるために今回沖縄に来ました」と話しました。
研修に参加しているハディさんは「子どもたちが、自分の行動をコントロールする練習を繰り返し行うことで、だんだんと自分の身体をコントロール出来るようになっていくのを見て、パワフルな指導方法だと感心しました」とこたえました。
施設の平良代表は「この2人の先生方は自閉症のニーズ、と社会参加に必要な能力をどうやって身につけるかということを学びたいと真剣だった。おそらくここで学んだことを持ち帰っていきなり100%は伝達出来ないと思うんですけど、段階を踏んで伝えていって頂きたいと思っています」と答えました。
プレスリーさんらは、沖縄での研修を終えたあと、東京でも学ぶ予定だということです。