「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊和雄さんです。よろしくお願いします。
湊和雄さん「よろしくお願いします。」
今回のテーマは「夏の鳥リュウキュウアカショウビン」です。
湊和雄さん「先週は特別編でヤンバルクイナを紹介しました。ヤンバルクイナはやんばるの固有種で、一年中活動が見られます。一方、今日紹介するリュウキュウアカショウビンは夏だけに渡ってくる夏鳥。どんな餌を食べるかを中心に紹介しましょう。」
さっそくVTRをご覧ください!
湊和雄さん「日本全国にアカショウビンという鳥が夏鳥として飛来します。その中でも琉球列島にやって来るのは、体色の違いなどから亜種リュウキュウアカショウビンと呼ばれています。季節は4月中旬から下旬。咲いている花は、梅雨時に開花するアオノクマタケランの群落です。」
紅白が映えますね。
湊和雄さん「リュウキュウアカショウビンは全身鮮やかな赤色で目立ちますね。そしてクチバシがとても立派です。このクチバシでどのような餌を食べているのでしょうか。」
興味あります!
湊和雄さん「アカショウビンはカワセミ科の鳥。枝先などにとまり、水中にダイブするグループです。速過ぎて分かりにくいので、スロー映像で見てみましょう。着水する寸前に向きを変えています。完全に水中に潜るスタイルではありません。そして、元の枝に戻ります。」
何か捕まえましたか?
湊和雄さん「このときはトンボのヤゴを捕まえたようです。恐らく、この水場に多いオオシオカラトンボのヤゴでしょう。」
一口で呑み込んじゃいました!
湊和雄さん「つづいて、こちらは、大物をゲット。シロアゴガエルのようです。捕まえたけれど、呑み込むのにちょっと苦労していますね。暴れないように、何度も枝に打ちつけています。」「やっと呑み込めたようですね。」
湊和雄さん「こちらも大きめの獲物。クマゼミです。これまたちょっと苦労している印象です。
クマゼミって相当大きいですよね!
湊和雄さん「クマゼミは日本最大級のセミですからね。リュウキュウアカショウビンの獲物は、必ずしも水中動物とは限りません。ここでは、地上の動物のほうが多い印象です。観察していると、水中にダイブしての狩りの成功率はあまり高くないように思えます。」
湊和雄さん「続いては、クモのようです。この環境に多いスズミグモでしょう。」
こちらは、ものすごく暴れていますよ!
湊和雄さん「これはちょっと珍しい獲物。どうやらアオカナヘビ(トカゲ)の子どもようです。」
これも一呑みだったのですか?
湊和雄さん「初夏の森の中を一直線に飛ぶリュウキュウアカショウビン、コントラストがあり映えますね。ちょっと火の鳥のような印象も受けます。」
湊さん、今回も貴重な映像ありがとうございました。以上、リュウキュウの自然でした。