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琉球国王が着用し、国宝に指定されている世界に一つしか存在しない冠や、王族が使用していた道具が那覇市の博物館で一般公開されています。
琉球国王の「冠」として唯一現存している国宝「玉冠」は、今から300年以上前の「明」から琉球国王へ寄贈されたもので、国王が即位儀礼である冊封や重要な儀式のみに着用しました。
冠には、王の権威を示すために金や銀、珊瑚など7種類の飾玉や王位を象徴する2頭の「龍」が向かい合わせで刻まれた金簪が施されています。
また、国王や王族がプライベートな生活の場で用いられた「美御前御揃」も公開され、足付盆の中央に輝く金杯は、国王専用の杯として正月などの祝宴に用いられたとされています。
そして、王家のみが使用できるロイヤルカラー・黄色地衣裳の色材の調査した結果について初公開され、そのうち藍色の部分が、葛飾北斎の浮世絵で使用された青色と同じ成分である「ベロ藍」だったことが分かりました。
学芸員によりますと「ベロ藍」は浮世絵で使用する前から琉球で使われていたということです。この特別展示は、2024年5月15日まで那覇市歴史博物館で行われています。