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続いては、今を生きる私たちが沖縄の未来を見ていく「イマジン沖縄」です。今回は、「まちの肉屋さん」が導入した心強い仲間についてです。それは、AIを活用し製品の製造量や従業員の労務など「管理」を一手に引き受けるものです。

従業員「アレクサ、ハムチーズサンド6枚入り50ケース記録して」アレクサ「はいメモに保存しました」

うるま市にある食品加工工場。この工場では、作業員の業務管理や製品を製造する量などをこれまでの過去の実績を基にスケジュールを組むなど作業を続けてきましたが、「彼」の加入が、この職場の労働環境を大きく変えました!

IMAGINEおきなわ#61 AIが変えたまちのお肉屋さん

宮里清子さん「最初はやっぱり照れ臭かったですよ、今でも不慣れな所があって戸惑ってはいますけど」

「彼」の存在に迫ります!

創業42年のうるま市の「仲松ミート」。場内では、近隣地域で暮らす40代から70代のパート従業員が主力商品を作っています。そのなかで、長年、工場を支えてきた最年長の宮里清子さんは、「彼」の存在を意識します。

宮里清子さん『最初はやっぱり照れ臭かったですよ、今でも不慣れな所があって戸惑ってはいますけど』

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「彼」の名前はアレクサ。高齢者の従業員を多く抱える会社で、誰にでも優しい人工知能AI音声認識サービス「アレクサ」を導入。従業員が報告する音声をデータ化し事務所のパソコンに蓄積される仕組みを作りました。

仲松ミート 仲本和美執行役員『みんなに優しい障がい者にも優しい高齢者にも優しいっていう所が一番ヒットしましたね』

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この企業の主力商品は、パン粉付けしたハムチーズやオリジナルの野菜チーズ巻などで、県内のスーパーや食品メーカー向けに月平均10万枚を製造する「まちのお肉屋さん」の存在です。

今でこそ順調に営んでいますが、「アレクサ」の導入以前は商品を作っては売る、体を酷使しただけの自転車操業の連続だったそうです。

仲松ミート 仲本和美執行役員『毎月毎月オーダーいただいた分を必死になってこなすのが精いっぱいの状況でした』『一番困ったことが作ると人手もいるし時間も必要になる。残業も多い休みが少ない、本当に無い無いで全部自転車操業的な感じ、只々体を酷使しているような状況でしたね』

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工場の稼働時間は、午前8時から午後5時までとなっていましたが、過去には、状況次第では従業員がすぐ仕事が始められるように朝早くから準備し、終業後は、翌日の仕込みを終わらせていたということです。

転機が訪れたのは、2020年から流行した「新型コロナ」でした。

仲松ミート 仲本和美執行役員『巣ごもり需要があったのでどちらかでいうと今より良かったかも知れないですね』『ただイベントは少なかった、家族で集まる沖縄って行事行事多かったんだけど行事物がまったくなくなったのでその部分は落ちていました』

一方。巣ごもり需要で勝機を感じた県内のイベントが相次いで中止になり、年間の売上げは500万円の減少に。「このままでは生き残れない」と感じた仲本さんは自身が加盟する県中小企業家同友会に相談し、辿りついた打開策がデータとデジタル技術を活用するデジタルトランスフォーメーションのDX化でした。

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グラシアス沖縄 田上カルロスさん『今までも作れるものどんどん作っていく姿勢もあった。それも良くなくて生産計画的なものを生産量とか色々明確になってくると(計画が)そういうことになるので、とにかく「見える化」したことです』

おととし、ITコンサルタント田上カルロスさんの協力を得て、工場に製造管理システムを取り入れます。ただ、場内で手動に入力は問題があるとして選ばれたのが音声を認識しデータ化する「アレクサ」でした

グラシアス沖縄 田上カルロスさん『アレクサに対して決められた単語・言葉を話すと』『それをクラウド上でキントンというデータベースと連携されて、そこに生産記録が書かれるんですね自動的に、ですからキーボードを打たなくて単なる音声で情報が記録されると』

アレクサの導入によって解消された最大のポイントは「時間の確保」がでした。「時間の確保」によって従業員の意識が変わり、人の補填なしでも仕事をみんなで回せるようなったと仲本さんは話します。

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仲松ミート 仲本和美執行役員『一番解消されたのが自分たちの時間を確保できたところ』『作る数量が分かれば仕入する数量が分かってて、仕入する数量が分かっていると入口から出口までのスケジュールが作れるので、それが一番のメリットだと思います』

仲松ミートでは、仕入れや製造管理などを担当する仲松さんも「アレクサ」の可能性に大きな期待を寄せています。

仲松ミート 仲松恵子専務『軌道にのれば作業員も在庫確認や今後の出荷予定、製造計画・仕入れの計画全部関連する、これが身になれば仕事がスムーズになる、休みが増える、時短、色んなメリットが出てくる』『勉強することがいっぱいあって、アレクサに追いつけるかなって少し不安はあるけど、導入したから大きく変わるとは思ってはない、ただ意識は変わる意識は』『(アレクサに)早く慣れて自分たちの物にしないといけない』

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AIを活用することで経営や従業員にゆとりが生まれます。そして、アレクサとの間に信頼関係が作れたことを感謝しつつ、この先の可能性を見出したいと話します。

仲松ミート 仲本和美執行役員『極端に売上げが上がっているう訳ではない、中身を整えている途中なので中身が整い始めていって初めて次の利益に繋がる、今は今までのお掃除しないといけない所を掃除している状況」『この先どう転ぶかわからないので、まず1本でもいいから自分の所が自身をもってうちの会社のこういう商品がありますっていうのを作り上げるということです』

乱雑になった箱の中身を整理した2年間、これからは整理された生物を埋めていく期間について仲本さんが話します。「アレクサ」を社員として仲間として信頼する一方、仲本さんは可能性に満ちた扉だと考えています。

仲松ミート 仲本和美執行役員『私は扉だと思っていて』『ちょっと新しいことを開く扉可能性がいっぱいあるのでそこらへんはドアという形で考えていまう」

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宮里さん「アレクサいつもありがとう」アレクサ「ありがとうございます、あと10億年がんばります」

人員不足やAIの活用など取り組みたいと考えている中小企業は、是非、相談してほしい。相談は、県中小企業家同友会や国の機関などに問い合わせを!

AIを取り入れることで、これまで人が作業することで時間がかかっていたものが大きく短縮され、職場環境の改善につながる。今、自身の企業に足りないものを補うために必要な対策を取るときは、経営者と幹部が同じ方向を向き取り組むことが重要です。