続いては特集です離島のインバウンド集客の取り組みについてお伝えします。
こちら観光庁が調査した外国人旅行客一人当たりの観光消費額を国別で示したものです2023年の数値でして、消費額トップはスペインで34万1562円、2位がオーストラリア34万604円、イタリア、フランスと続きます。アジア圏と比べてヨーロッパの旅行客の消費額が高いことなどから欧米の旅行客を誘致しようという動きが高まっているんです。
実は座間味村では、映像を使って海外へ島の魅力をPRする取り組みを行いました。インバウンド誘致には島特有の課題が立ちはだかっています山城アナウンサーの取材です。
山城咲貴アナウンサー「おお~初めての座間味島だ~!あ、外国の方がいる。ここにもいる!こんなところにも!」
女性「FRANCE」
男性「United states minnesota 」
親子「I’m from CANADA」
今国内を経由し沖縄を訪れる観光客に注目が高まっているんです。
『島の魅力を海外へ~欧米オセアニアを取り込む~』
先月末の座間味村、阿真ビーチこの日は風が強く気温は17度にもかかわらずコーラルブルーを求めて外国人がやってきていました。
アメリカ人旅行客「こんな温かい海の水は初めてです」
アメリカ人旅行客「TIKTOKで見たんだ!」「okinawa zamami islandって書いてある~夏に来た方がいいよね」「沖縄で4日間過ごした後東京で友達と合流してから北海道に行くんだ」
フランス人旅行客「京都はとても寒かったけどここは休暇を過ごすのにちょうど良い気候だね。座間味に2日いて渡嘉敷に行くよ」
今年1月に県が初めて行った調査では国内線を利用して沖縄を訪れる外国人観光客が2023年度はおよそ20万人となることがわかりました。
グラフ
地域別で見てみると、ヨーロッパが全体の38.8%・北米が23.1%と沖縄への直行便がないこれらの地域からおよそ6割を超える人たちが沖縄へ来ていることが分かったのです。
ホリデイ期間が長く、夏以外のシーズンでも長期間旅先に滞在する傾向が高い欧米やオセアニアの旅行客をいかにとりこめるかが今後重要になりそうです。
そんな中、島を訪れるインバウンドの半数以上を欧米人で占めているのがここ座間味島なんです!およそ10年前からフェリーなどに乗船する際に国籍調査を行っています。私たちが取材した2日間、自転車に乗っているのも観光スポットで出会った人もその多くが欧米などの旅行客でした。
座間味村 船舶・観光課 垣花佑主任「ヨーロッパの方が断然多くて60%ほどがヨーロッパからの観光客。古座間味ビーチがミシュラングリーンガイドジャポンで星2つを獲得したことをきっかけに知られるようになった」
世界が恋する海と称される座間味島周辺の海や豊かな緑をアピールする映像を去年、村とQABが共同で制作しました。日本の地方都市の魅力を映像で海外に発信する事業をすすめている総務省の予算を活用しています。
座間味村の映像は去年12月から先月末にかけてディスカバリーオーストラリアというチャンネルを通してオーストラリアとニュージーランドに向け32回放映されました。
座間味村 船舶・観光課 垣花佑主任「どんどん外国の方をお呼びするのはいいですが、島の中での受け入れ態勢が課題」
私たちが島を訪れたこの日、今回の事業の一環でインバウンド戦略の専門家が座間味村を視察していました。
内閣府地域活性化伝道師 跡見女子学園大学 篠原靖准教授「本当に磨き方次第では無限の可能性がある、安易に大きなリゾート開発をするというよりは古民家を利用して街ごと空き家をホテルにしていくなど、昔の生活文化がしっかりと伝わっていく、このような独特な取り組みが必要かと思います。例えば入村料を一律1000円いただいても島ごとテーマパークになるというような大きな構想を持って進んでいただけたら」
数多くの離島を有する沖縄県それぞれの島が同じような課題を持っている中で、座間味村が観光モデルになりうるインバウンド戦略を打ち出せるのか今後に注目です。
自然の中で何もしないことが贅沢だと考える外国の方も多いでしょうから、そうした人を多く受け入れられる環境づくりが求められますね。
そうですね。あと数を多く受け入れすぎてもオーバーツーリズムの問題も発生しますし、質をあげて稼ぐ観光が重要視されていくようです。ちなみに座間味村観光協会に勤務しているフランス人のバティさんになぜ座間味村に多くの欧米の人が訪れているかを聞いてみました!
バティさんによると、那覇空港から那覇市泊にあるフェリー乗り場が近いことや、本島を観光するとなるとレンタカーで周遊する人が多いかと思いますが国際免許を持ってない人が多く、ハードルが高いそうで、比較的小さな島だと自転車か歩いて回れることから座間味村に多くの人が来てくれているのではと話していました。
以上ビジネスキャッチ―でした。