楽園の海 案内は水中ビデオカメラマン長田勇さんです。
長田勇さん「よろしくお願いします」
今回のテーマは「ザトウクジラの回遊」です
長田勇さん「今年も沢山のクジラが沖縄に帰って来てくれました。2月に撮影したザトウクジラをご覧いただきたいと思います」
冬から春を彩る「ホエールウォッチング」の季節ですどんなザトウクジラの姿に出会えたのでしょうか?どうぞ!
長田勇さん「サワディダイブさんのボートに乗船させて頂き那覇港を出ます。毎年12月から3月には、沢山のザトウクジラが繁殖・出産・子育てのために沖縄へやってきます。」
天気もバッチリ快晴です!
長田勇さん「クジラを探す範囲は、本島周辺からチービシ諸島まで。すぐ見つかる時もあれば、2時間見つからない日もあります。」
この日はどうだったんですか?
長田勇さん「こちら、尻尾を水面に叩きつけてるクジラです。そして、胸鰭が左右とも出ているので仰向け状態ですね。呼吸するためのブロー。一頭のクジラが水面で遊んでいるようです。またまた尾鰭で水面叩き。」
技のオンパレード!歓迎しているのか長田さんへのあいさつかな?
長田勇さん「そうだとうれしいですね。こちらは別のクジラを水面から撮影しました大抵一頭で行動しているクジラはオスなんです。別名シンガーとも呼ばれています。」
その理由は?
長田勇さん「この鳴き声。ちょっと聞いてみましょう。」
すごい!怪獣並みの声ですね。
長田勇さん「メスクジラへのラブソング!と言われています。スピード上げて泳いでいる際は鳴かないのですが、休憩中は大きな声で鳴くようです。」
情熱的ですね!愛をうたっているんですね。
長田勇さん「仲良しのボート仲間と情報交換しつつ、クジラを探します。」
この大海原、みんなで探さないと難しそう!
長田勇さん「背中が見えてますね。このように、ゆっくりしている時もあれば、赤ちゃんクジラがジャンプしました。」
うわぁ~!
長田勇さん「続けてお母さんクジラも。」
うわぁ~!
長田勇さん「ブリーチングって呼んでいる行動です。」
大迫力です!
長田勇さん「親子のクジラ、たっぷりと暴れた後に、のんびりし始めたようです。」
長田勇さん「この時が、クジラとスイム出来る絶好のタイミングなんです。クジラを水面から見るために、そっとエントリーします。クジラにストレスを与えないよう、進路を塞がない、追いかけない、など色々とルールが作られています。」
長田さんこのカメラの映像は?
長田勇さん「360°カメラで撮った映像です体長5mの子供、10mの母親を間近で見ることが出来ました。」
吸い込まれそうです!
長田勇さん「この時は、水深20mで母親が止まり、子供はその周りで遊んでいます。」
気持ちよさそうに胸鰭を広げ、逆さまになってます。
長田勇さん「そのあとは呼吸のため水面へ。親子でいる際は、子供は5分に1回、母親はおよそ15分に1回呼吸のため水面へ上がる必要があります。」
子どもクジラはしゃいでますね!
長田勇さん「水面に来たついでに遊びまくっています。凄くヤンチャな子は、遠巻きに見ていた私たちにわざわざ近づいて来てビビらせます。一緒に遊ぼーって感じなのかもしれませんが、子供といっても5mありますから、避ける時は避けないと大怪我につながります。」
長田勇さん「360°カメラでの撮影時に向かってくる子供のクジラです水面で足をバタバタさせないでじっとしていればこのような素晴らしいシーンに遭遇できるチャンスも増えます。」
長田勇さん「今年から、同じ親子クジラへのアプローチは3回まで!とのルールが決まりました。これからも、クジラが嫌がる環境を作らないよう、みんなで協力し合っていきたいと思います」
クジラの表情までわかる素晴らしい映像でした長田さんは毎年ザトウクジラの撮影に行かれてると思いますが、毎年このように無事帰って来てくれると嬉しいんじゃないですか?
長田勇さん「クジラの好む環境がここにあるってことも嬉しいですよね。ルールをしっかり守ってクジラと接すれば、また来年もきっとこの沖縄の海に帰って来てくれるんじゃないでしょうか。」
ありがとうございました。以上楽園の海でした。