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宗教上の対立で今も争いが絶えないイスラエルとパレスチナの大学生が9日、糸満市の平和祈念資料館を訪れ、沖縄戦体験者の話を聞きました。
平和祈念資料館を訪れたのは日本の大学生との合同会議に参加しているイスラエルとパレスチナの学生あわせて9人です。
イスラエルとパレスチナはユダヤ教とイスラム教による宗教対立や民族の違いによって今も紛争が続いています。フィールドワークでは沖縄戦で弟2人を失った新垣良子さんが「戦争には敵・味方はない。そこにあるのはわたしの弟達のようなごく普通の人達のおびただしい無残な死である」と語りかけると、学生たちは祖国の境遇に思いを重ねながら目に涙をうかべていました。
イスラエル人の女子学生は「まずはじめに、私はパレスチナの学生と今回初めて会った。イスラエルではアラブ系の学生と話す機会はほとんどありません。だからただ一緒にいるというだけでもすばらしい経験ですが、イスラエルに戻って、沖縄で学んだことやパレスチナの学生と話し合ったことを友達に伝えたい」と今回のフィールドトリップの感想を述べました。また、パレスチナ人の男子学生は「パレスチナとイスラエルの歴史は、沖縄と同じかより悲惨かもしれない。多くの中東の学生が沖縄に来ることによってよりよい解決策を見出せるかもしれない」と話していました。
学生たちは10日に名護市辺野古を訪れ、アメリカ軍の存在について地元の人達と意見を交わす予定です。