去年の高校バスケウインターカップで日本一に輝いた福岡第一。そのエースとしてチームを引っ張った崎濱秀斗は、4月から「スラムダンク」奨学金でアメリカに渡ります。
スラムダンク奨学金は、漫画「SLUM DUNK」の作者・井上雄彦さんが主宰している奨学金制度です。アメリカのプレップスクールでの学業やバスケットボールの機会を提供し、その渡航費・生活費・学費を全額支給します。過去には並里成選手が第1回奨学生に選ばれました。崎濱選手に目標や思いを聞いてきました。
崎濱秀斗選手「やりたいと思ったことをやり通すことができることが自分だと思うので」
福岡第一高校3年生・崎濱秀斗。4月からアメリカ・コネチカット州にあるセントトーマスモアスクールに入学し、本場のバスケットボールに挑みます。
高校バスケ・ウインターカップ決勝戦ではエースとして、最多18得点の活躍で日本一に導きました。
崎濱秀斗選手「3年間練習し続けた結果が優勝だと思うし、歴代の先輩方の積み重ねで最後優勝できたと思うので、そこはいろいろな歴史を積んできた先輩たちには感謝している」
小学校3年で始めたバスケットボール。中学2年生で沖縄から福岡に移り、その後河村勇輝が在籍していた2019年など4度のウインターカップ優勝経験を誇る福岡第一高校に入学しました。
崎濱秀斗選手「入学して一番最初に練習に参加した時に、このレベルでやっていくには人一倍やっていくしかないと思ったし、そこで朝早く来て一緒に出られるように頑張るしかないなと思ってそれから始めた」
朝5時すぎに起きて1時間半の朝練、相手をイメージして早いドリブルを意識し、ボールと対話を重ねる。強豪校のメンバー争いに勝ち抜くために3年間欠かすことなく継続し、その努力の積み重ねがエースとしての成長に結びつきました。
崎濱秀斗選手「自分が掲げてきた目標を一つ一つクリアしていけているのは自分の中では良い感じなので」
そしてこの春、さらにレベルアップを図り、渡るのは「アメリカ」。実は中学3年生の時からアメリカ留学を見据えていました。
崎濱秀斗選手「コロナの自粛期間、たまたまバスケ留学の動画を見ていたら安藤誓哉さん(現・島根)のバスケ留学の動画が出てきて、すごいな、日本人一人でレベルの高いアメリカの人たちとバスケをしていて、刺激をもらってそこから少しずつアメリカでバスケをしたいと考え始めた」
練習が終わると、自宅に帰り、英語の勉強を続けています。日によっては一日7時間みっちり教材やタブレットに向かうこともあり、今では同じ留学生のチームメイトの通訳も務めるほど堪能になりました。
「スラムダンク奨学金」ではバスケットの本場・アメリカに1年2カ月滞在。11月からはリーグ戦が始まり、およそ40試合を戦って大学関係者に実力をアピールする戦いが待っています。
崎濱秀斗選手「楽しみな部分がつい最近まで大きかったけど、改めて行くと考えると緊張するし、でも緊張していたら絶対あそこはそういう世界ではないので、壁に当たる準備はもうできているので、それをどう乗り越えていけるかが一番自分の成功につながると思っているので、まず乗り越えなければならない壁がたくさんあると思う」
崎濱秀斗選手「(1年後はどうなっていたい?)終わるころには20歳になっているので、一つは何かアメリカに行って変わったぞと言われるように帰ってきたときにはしたいので、自分の頑張りが全部左右すると思うので頑張り続けたい」
謙虚な姿勢と積み重ねてきた努力、そして福岡第一で得た日本一の経験を生かし、沖縄からアメリカに旅立つ崎濱秀斗の挑戦が始まろうとしています。