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2024年は首里城正殿の工事が大きく動く一年になりそうです。復興が進む再建の現場では赤瓦を置くために必要な屋根の土台部分をつくる作業が始まっています。
据え付けの様子3年後の秋の完成を目指す首里城正殿の再建現場では「垂木」と呼ばれる赤瓦の屋根を支えるための土台となる木材を据え付ける作業が1月17日から始まっています。
「垂木」は軒の反りにあわせて作ることから一本一本形が異なります。そのため、職人たちは決められた場所に据え付けられるよう木材を加工した時に記した番号を確認しながら設置していました。
令和の正殿には1703本の垂木が使われることになっていて沖縄県に寄せられた寄付金を活用して奈良県や三重県から調達したヒノキを加工してつくられています。
延べ800人の作業員の手で2024年5月末までに垂木の据え付けを終える見込みで素屋根のなかの限りある作業場所を有効に利用しながら工事を進めていくために木材から垂木を作る加工作業と正殿に取り付ける作業を並行して進めていくことになっています。
清水・國場・大米JV・川上広行工事長「『雀と大工は軒でなく』という言葉がある。雀は軒先で鳴き、大工に関しては軒先の仕事は非常に難しいから結構苦労するという意味で泣くのだが、ある意味で社寺仏閣の一番の腕の見せ所が軒回りなので、大工がいろいろ工夫して作業している所を見てもらえたら」
正殿の再建工事は2024年の夏に最盛期を迎える予定で垂木を据え付けた後には、古文書をもとに再現した「久志間切弁柄」と呼ばれる朱色の漆を柱などに塗る作業などが控えています。