阪神淡路大震災から29年です。大地震を経験した人が営む沖縄県北谷町の飲食店が能登半島地震の被災者支援に立ち上がりました。災害に見舞われた人が次の災害が起きた時に手を差し伸べるという”支援のバトン”がつながっています。
Cafe「六屯」小坂直樹代表「誰かが困っている社会的にも困っているとか災害で困っている時には決して他人事では思えない」
北谷町の住宅街にたたずむCafe「六屯」を切り盛りする小坂直樹さんは阪神淡路大震災の被災者です。29年前の1月17日に小学2年生だった小坂さんは大阪・高槻市で大地震に見舞われました。今でも当時のことを鮮明に覚えているといいます。
Cafe「六屯」小坂直樹代表「フライパンでひっくり返されたような上下叩きつけられるような体験したことがない揺れを感じて飛び起きたことが印象深い出来事ですね」
一瞬にして日常生活が奪われ、水や米といった生活物資の買い占めが起きるなど大人たちの混乱している様子を間近で見た小坂さんは子ども心に不安を感じました。
Cafe「六屯」小坂直樹さん「なるべく電気を使わないようにとか火はこまめに消してやっぱり普通の生活が送れなくなるだなって神戸の人たちだけでなく多くの人たちが感じた」
そんな被災経験を持つ小坂さんは、以前、車で日本一周の旅をした時に石川県を訪れ、現地の人たちにお世話になったことがありました。能登半島地震の甚大な被害状況を知って被災者支援に乗り出すことを決めました。
Cafe「六屯」小坂直樹さん「他人事ではない、いずれは自分ごとに訪れるっていうのが活動というか『ふーん』って聞き流さなかった一つのポイントですね」
大きな地震を経験したからこそ今、苦労を強いられている人たちの気持ちが痛いほどわかるという小坂さんは遠い沖縄でもできることをとカフェで販売しているコーヒー類とオリジナルTシャツの総売り上げの15%を被災地に届けることにしています。
趣味の音楽で支え合う気持ちの大切さを学んだとも話してくれました。
Cafe「六屯」小坂直樹さん「パンクというのは立場とか肌の色とかどこ出身・学歴そんなの関係ねっていう考えをすごく教えられたところなので困っているじゃぁ助けるだろっていうそれが支援」
小坂さんは沖縄から支援の輪が広がっていくことを期待しています。