沖縄の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」のコーナーです。案内は動物写真家の湊 和雄さんです。
湊 和雄さん「宜しくお願いします。」
今回のテーマは「2023年総集編“殖”」です。湊さんこちらは!?
湊 和雄さん「2023年の締めくくり。今年14回の放送分からセレクトしました。世間で今の季節話題になる「今年の漢字」のリュウキュウの自然バージョンは「殖」を選びました。「増えて多くなる」という意味ですが、特に生き物に使われることの多い漢字です。今年は多くの動物の繁殖を紹介しましたね。
今年の集大成ですね。VTRご覧ください。
湊 和雄さん「まず、2月17日に放送した「冬に繁殖するカエル」から、ハナサキガエルの集団産卵。このカエルは1〜3月の寒い時期に滝壺などに数週間かけて数1000匹が集まり、ある晩一斉に水中に入り、産卵します。基本的に一晩だけの出来事です。白く輝いているのが卵塊です。水中撮影をしたところ、「ピヨピヨ」と水中でも鳴いていることに驚きました。」
湊 和雄さん「次は、5月19日放送の「子育ての季節」から。」
ヤンバルクイナですね!
湊 和雄さん「そうです。繁殖の季節になると縄張り意識がより強くなり、それを鳴き声で主張します。親鳥は地上を歩き回りながら、一日中餌探し。好物のミミズを見つけても、その場では食べずに、咥えたまま全力疾走。」
すっっっごい走ってますね!!
湊 和雄さん「その先には幼い雛が待っていて、与えました。雛は少し成長すると、親にピッタリ着いて回るようになります。親が餌を見つけた途端に、それを横取りするかのようにパクっと食べました。」
当然の権利のように食べますよね!
この後は、雛は次第に単独でも行動するようになります。
湊 和雄さん「次は、ホントウアカヒゲの子育て。雄親は美声の持ち主です。7月18日と8月18日放送の「ホントウアカヒゲ」です。」「いつもはその場で食べてしまう餌を、何処かへ運んでいくようになりました。その運んだ先には巣がありました。折れた木の幹の窪みに造られた簡単な巣。そこには3羽の雛がいました。」
小さくてかわいかったです。
湊 和雄さん「親鳥は雌雄交代で盛んに餌を運びます。しかし巣を見つけて10日目の朝、巣は空っぽになっていました。」
心配でした。
湊 和雄さん「ヘビにやられた可能性もあり心配しましたが、その1週間後に巣から数10mの場所で雄の幼鳥に出会いました。無事に巣立って成長しているようでした。」
もう殆ど親と見分けがつきませんね!
湊 和雄さん「今年は8月のはじめに台風6号が襲来し、大きな被害をもたらしました。」「直後にはセミもチョウもほとんど見られず心配しましたが、2ヵ月後の10月にはこのように大復活を遂げました。」
このシマヒギリの花に群れるシロオビアゲハの集団を見て、野生の生き物の逞しさに感嘆しました。
10月20日放送の「チョウ大復活」です。
湊 和雄さん「来年も「リュウキュウの自然」をよろしくお願いします!
湊さん、今年もたくさんの貴重な映像ありがとうございました来年も引き続き宜しくお願いします!以上、リュウキュウの自然でした。