続いてはスポーツ、沼尻さんです。
沼尻アナウンサー「まずは、サッカーからです。今シーズン限りで選手としての現役引退を表明している髙原直泰さん。きのう、沖縄SVのレギュラーシーズンホーム最終戦に臨みました。髙原さんのプレーする姿を見ようと集まったホームのサポーターの前で、試合は劇的展開を迎えました。」
沖縄ＳＶのレギュラーシーズン、ホーム最終戦。その試合２時間前、ピッチの上に立っていたのは髙原直泰選手兼任監督ではなく…
パンサー 尾形貴弘さん「きょうはサッカー楽しくな！元気よく頑張ろう！サンキュー！よし、変な感じになったけど頑張ろう」
お笑い芸人、パンサーの尾形貴弘さん。自身も宮城県の強豪校・仙台育英高校でプレーしていた経験を持っています。試合前に行われたサッカー教室で子どもたちとともに汗を流し、持ち前の熱量で試合前の会場を盛り上げました。
パンサー 尾形貴弘さん「サッカーをとにかく楽しく、失敗したっていいからチャレンジなそれだけ頑張ってくれサンキュー！」
沖縄SVにとって初昇格となったJFLでの戦いも残りはホームとアウェー１試合ずつ。1998年にプロキャリアをスタートし日本代表や海外リーグでも活躍したストライカー・髙原直泰。そのピッチでプレーする姿が見られるのも残りわずかとなる中で迎えた、ホーム最終戦でした。
髙原自身も先発出場した試合。沖縄SVは「失点０」をテーマに臨みましたが前半９分。ゴール前の混戦をクリアできず先制点を献上…かと思われましたが相手のハンドの判定で、ノーゴールに。何とかピンチを脱します。
迎えた後半も、我慢の時間が続きます。この試合、沖縄SVの倍以上となる12本のシュートを三重に許しましたがキーパー・花田力（はなだ・ちから）を中心に守り続けます。
一方、点数を奪いたい攻撃陣も相手ゴール前に迫る時間帯こそ増えましたが決定打を打つことができません。チームを創設し、県３部リーグからJFLまで引っ張ってきた髙原。最後のホーム最終戦を白星で飾りたい沖縄SVですが時間は刻一刻とすぎ、得点のないまま、後半アディショナルタイムへと入っていきます。
試合終了も見えてきた土壇場、アディショナルタイム６分。沖縄SVはコーナーキックを獲得します。時間的にもこれがラストチャンス。最後は沖縄SV在籍６年目となる安藝正俊！劇的ゴールで、髙原の選手引退に勝利の花を添えました！
そして試合後には、引退セレモニーが行われ、選手として戦い抜いた髙原さんが思いを語りました。
沖縄SV 髙原直泰監督兼選手「子どもの頃、サッカー選手になりたいなと夢見てずっとサッカーを楽しみながらやってきました。自分が子どもの頃に夢見たものに対して多くの人がサポートしてくれたこと、それを自分がこれからやっていかないといけないと思います。自分がこの沖縄SVを立ち上げてスタートさせたのはそういうことがしたいから選手としてここまでやり切って本当に悔いを残すことなく終われることは本当に幸せだなと思います」
沖縄ＳＶは今度の日曜日にアウェーでレギュラーシーズン最終戦を戦った後、来月３日に地域チャンピオンズリーグ２位チームとJFL残留をかけ入れ替え戦に臨むことが濃厚となっています。チームのために、髙原さんの戦いはまだ終わっていません。
髙原さんの引退というのは、サッカー界にとっても大きな節目と言えますよね一時代を築いてきた選手ですし寂しさを感じるサッカーファンも多いでしょうね。
沼尻アナウンサー「ただ、試合後の会見では我々報道陣から現役引退についてや、思い出などについても質問したんですが、ほとんどご自身の話しはせず、まずは２週間後の入れ替え戦で、このチームをJFLに残すことそれが今一番の思い、ということで勝負師としての髙原さんは今後も健在かなと感じました。」
なお、引退セレモニーは行われましたが、髙原さんは引き続きチームの代表を務めますし、あと２試合ピッチに立つチャンスがあるかと思います。それも監督でもある髙原さん自身が判断することにはなりますが注目し続けていただければと思います。