普段見ることのできない現場に潜入する「追跡エモリ」です。今回は、電気を家庭に届けるためにとっても高い所を仕事場にしている「ラインマン」の大変さをリップサービスの榎森さんが身をもって体験してきたようです。
訪れたのは浦添市にある「沖縄電力」施設の中に訓練用の鉄塔が建てられているのです。案内役は、沖電工(おきでんこう)の長浜さんです。
榎森「どういう作業を行っている?」
長浜さん「鉄塔の建設から始まって鉄塔を建設した後の保修作業などの点検作業がある。実際にラインマンが鉄塔に上って“がいし”の点検や部材の点検作業をしている」
榎森「この模型をみただけでめっちゃ怖くないですか!?ここで作業をするんですよ!」
沖縄にある鉄塔の数はおよそ1200基。高いもので80mのものもあるということです。ラインマンは、その鉄塔にのぼり、「がいし」と呼ばれる、白い「そろばんの玉」のような部材(ぶざい)を取り付けたり、電線の補修工事などを行う、「送電線工事」のスペシャリストなんです。
榎森「装備はあるんですか?」
久場さん「フルハーネスを着用しての作業になります」
フルハーネスと呼ばれる安全帯を装着し、ペンチやスパナなどの工具が入ったベルトを腰にまきます。
ディレクター「装着したときの重量感は?」
榎森「工具は結構な重さですね」
ディレクター「だいたいこれで何キロぐらい?」
榎森「だいたい15キロぐらいあります」
そして鉄塔の上に持っていく工具にもラインマンならではの工夫が・・・
久場さん「人によって色々ありますが後ろは尖らしていてマイナスドライバーに使用している。人によっては六角レンチも使うので後ろを六角レンチにしているバージョンもある。色々、個人によって加工している」
ディレクター「なぜ上にマイナスドライバーやプラスドライバーを持っていかない?」
久場さん「落下物ですね 色々工具を持っていくと落としたらまずいので」ディレクター「なるべく少ないもので色々効率よく使えるように工夫している」
榎森「これは一体 何なんですか?」
久場さん「磁器がいし。電気を流したときに鉄塔に電流が落ちないように、磁器がいしを通して電気を通さない役目をしている」
榎森「鉄塔に電気が行かないようにしている」
電気を送る際に欠かすことができない「ガイシ」と呼ばれるパーツ。これを鉄塔に取り付けることで、横の鉄塔に電気を流すことができるのです。もし、「ガイシ」がないと鉄塔から地面に電気が伝わってしまい、横の鉄塔に電気を送ることができません。
榎森「着替えました。これから僕は何をすればよろしいでしょうか?」
久場さん「点検作業をするときに使用する宙乗り機というのですがこれに乗って体験をしていただきたいと思います。本来は50m〜80mの鉄塔の上で作業している」
ディレクター「どうですか?」
榎森「俺、これを何十m上でやる仕事、すごいと思います!ホンマに!」
ディレクター「ラインマンが点検しているからこそ自分たちの家に電気が届いている」
榎森「ラインマンの人 居酒屋にいたら声かけて!俺、おごるわ!2、3杯」
久場さん「今度はラインマンが来ていますので、実際にデモンストレーションで上で榎森さんが体験した作業を行う。榎森さんは高所作業車を準備しているので」
榎森「僕もあがる!?アレですか?僕、大丈夫ですよ僕、下から見ても大丈夫ですよ」
久場さん「乗ったほうがいいですよね?」
ディレクター「やっぱりより近くにラインマンを感じたほうがいい」
榎森「そうですか・・・」
訓練用に設置された高さ25mの鉄塔に、実際に上がってもらい、作業してもらうことに。エモリさんには、その高さを感じてもらうため、高所作業車に乗ってもらいます。
榎森「結構ですよ!結構ですよ!もう!下を見たら、フゥワーってなります。俺は機械で上がっているからだけど、1歩1歩上がっていくのも怖いよ!康介さんは仕事でいつもやっているわけですもんね?」
康介さん「はい」
榎森「高い!これで毎日 仕事をしているの!? これホンマに!? すごい仕事や!」
高さ15m付近に到着。到着すると、墜落防止用のオレンジ色のロープを足場に付けてから、電線へと移動します。
榎森「うわうわ!何してんの!? 揺れているやん!ロープ! こんなん風、吹いたらめっちゃ怖いでしょ!」
新田さん「今から榎森さんが乗った宙乗り機をウインチで巻き上げている。本来だったら50mまであげるので人力だと大変なのでウインチで上げる」
榎森「皆さん!ここですよ!高さ ここでやっているんですよ!」
「宙乗り機(ちゅうのりき)」が到着すると、それを電線に取り付けて、作業を行っていくのです。錆びたパーツを取り替えたり、新しく電線を張ったりと、仕事は多岐に渡ります。
榎森「視聴者の皆さん!これで皆さんの家庭に電気が送られている」新田「電気を安全に流すための保全作業です」
榎森「あの高さで2本の電線の上を立っているとかもう考えられない」「僕と同じ名前の康介なんで感情移入が半端なくて怖い怖い怖い!ってすごい共感しすぎて改めて凄まじい仕事だなと。これから家で電気を付けるたびに皆さんの顔が頭に出てくる。すごかったです」
私達の暮らしに欠かすことができない電気。家庭まで届く舞台裏には、送電線工事のプロフェッショナル・ラインマンの存在がありました。