開幕まであと35日に迫った美ら島沖縄総体。シリーズ「活躍予感の主役達」きょうは相撲です。中には体重100キロを超える巨漢がぶつかり合う迫力だけでなく心技体の「心」を鍛えるというのもこの競技の魅力です。
ぶつかり合う激しい練習での取り組み。個人・団体と県代表の座を、他を寄せ付けない圧倒的な強さで勝ち取った中部農林高校相撲部。全国大会では団体でベスト4以上、個人ではベスト8以上が大きな目標だ!
チームを支えるのはスーパー高校生力士として県内で1年生の頃から名を轟かせ、無敗を誇ってきた山本浩太だ。そんな山本に波乱が起きたのは、先月の県高校総体決勝。勝ってあたりまえという周囲のプレッシャーと人知れず戦い続けた山本。
山本浩太選手「試合のみならず、やはり毎日の練習でも負けられないという戦いの中でやってきたので(勝ち続ける)プレッシャーというのは大きいのがあります」
個人決勝相手は、力をつけてきた一つ下の2年生、福里勇弥だった。3年生最後の舞台で敗れた山本だったが、一方でプレッシャーから解き放たれた瞬間でもあった。
中部農林・木崎智久監督「彼が逆に先輩として後輩を育ててきた証がある意味いい恩返しをね福里が一番大事なところで出してきたんじゃないかと」
山本は決勝戦で痛めた左足首の捻挫が回復しておらず、全国大会へ入念な調整が進んでいるが、あれから一度も相撲をとることが出来ない。しかし・・・
福里勇弥選手(2年)「(土俵の)外にいるんですけど、威圧感は自分が相撲をとっていてもわかりますね」
中部農林・木崎智久監督「自分が土俵の中に入っていなくても頑張るんだよ。今はそういう時期じゃないだろっていう雰囲気を口に出さなくても彼の動きでアピールできるから、その辺が大事じゃないかなと、体から出てくるエネルギーで周りを抑えるような雰囲気が山本にはあるんですよ」
山本浩太選手「相撲は今はとれないんですけどキャプテンはキャプテンなので、やはり稽古の雰囲気を盛り上げるためにも意識的に声かけとかは」
中部農林・木崎智久監督「浩太は怪我して相撲がとれない。誰が盛り上げるのか?一番強い奴が引っ張らなければおかしいだろ!チームは!はい!考えていけ!はい」
キャプテンは俺だ!土俵の外でにらみをきかす山本はすでに心の中で何十番も取り組んでいるに違いない。幼い頃から、美ら島総体での活躍を夢見てやってきた男達の舞台はもうそこまでやってきている。
中部農林・木崎智久監督「山本と2人で二枚看板でね、中部農林の二枚看板の役割を果たして欲しいなと思って期待していますけど」
山本浩太選手「県大会が最終目標ではないのでやはり敗戦から多く学ぶこともあると思うので、あの敗戦を活かしてまた自分の欠点というものも見つかったと思いますし、しっかりまた全国大会に向けて照準を合わせていけると思います」
山本浩太選手「(美ら島総体は)幼い頃から目標にしてきた大舞台ですので、遣り残すことがないように」山本浩太選手「最高の結果を残せるように頑張りたいです」
山本主将、ケガを回復させての活躍、楽しみですね。相撲競技は8月2日から具志川ドームで熱戦を展開します。