夏の高校野球沖縄大会はきょう3日目を迎えました。大会は初日から天気にも恵まれ、これまで順調に試合を消化しています。
まず、きょうご覧いただくのは、浦添工業と宮古の試合です。
浦添工業対宮古は開会式直後の試合でしたが、互いに堅い守りで15回まで戦い、結局引き分け再試合となりました。そして大会の規定できのう再試合が行われ、決着がつきました。
応援席には、飛行機をキャンセルしてこの日も本島に残った宮古球児のお父さん・お母さん達が集まっていました。
お父さん「昨日の試合は最初から最後までドキドキで、心臓が止まりそうでしたよ」
お母さん「手作りのお土産も子ども達にあげたので、お母さん達もこれをもって応援してますので、頑張ってください」
先発したのは、前日も153球を投げた宮古のエース垣花慶彦投手。一方、浦添工業は、前日176球を投げた運天ジョンクレイトン投手に代って、2年生の比嘉元樹投手が先発しました。
試合が動いたのは4回でした。4回表、宮古は3番・元長選手、4番・仲間俊樹選手の連続ヒットで19イニング目に初の得点を奪います。
その裏には、浦添工業も2点返しますが、続く5回、宮古は8番・宮国選手の2ベースヒットをきっかけに、浦添工業のエラーなども誘い、3点を追加。浦添工業を突き放します。
そしてここで、浦添工業はエース運天投手が登場。運天投手はその後7回まで宮古打線を無得点に抑えますが、8回に宮古の4番・仲間選手に2ベースヒットを許してしまい、初失点。
なんとか逆転したい浦添工業は最終回、ピンチヒッターの宮城健太選手のヒットなどで1点を追加しますが、反撃はここまで・・・。
2日間で276球を一人で投げきった、宮古の垣花投手が勝利を手にしました。
宮古・垣花慶彦投手「(今日の試合も)楽しかったです。(連投は)つらいとは感じなかったです。(最終回のピンチは)キャッチャー目掛けて投げて、後はバックが守ってくれると信じてたので、思い切って投げられました。次もまた楽しんで勝ちにいきたいです」
北山対宜野座 北部勢同士の対決
続いてはきのうの第2試合、北山と宜野座という北部勢同士の対戦。この夏も目指した一勝はできなかった北山でしたが、チームワークの良さが一つのプレーに出ていました。
北山・松田拓郎主将「夏1勝ができていないので、まずその1勝という壁をやぶっていきたいです」
キャプテンの意気込みはものすごいものの、初戦を半月後に控えた先月、北山チームの練習振りはご覧の通り。部員数不足や不祥事による公式戦の辞退など、北山には長く苦しい時期があり、充分な調整はできませんでした・・・。
そうして迎えた久しぶりの公式戦。初回の守りについた北山、さぞ緊張しているかと思いきや・・・。宜野座の先頭バッターをまずセンターフライ。2番の宇良選手にはシングルヒットを許し、1アウトランナー1塁。続く3番の金城選手は・・・これで2アウト。
しかし、その後、4番の大城選手を迎えてプレッシャーを感じたのか、ピッチャー宮城投手の制球が乱れます。その間にファーストランナーが盗塁。そして初めてのフォアボール。2アウト2塁1塁。いきなりのピンチです。
ふだんならここで崩れる所ですが・・・。サードの3年生・宮城選手が冷静に処理、1塁へ送って宜野座を0点に押さえ、北山は順調な滑り出しを見せました。
その裏、先頭バッター宮城涼太選手が2ベースヒットで出塁し、続く2番のキャプテン松田選手がきっちり送り1アウト3塁。先制点のほしい北山はスクイズを仕掛けますが得点ならず。
ただ、これが響いたのか、その後は宜野座打線に火がつき、5回まで毎回得点を許してしまい、結局12対0の5回コールド。1勝を賭けて挑んだ最後の夏も・・この日が最後。でもキャプテンに涙はありませんでした。
北山・松田拓郎主将「やっぱり3年生が4人全員出ることができたので良かったです(Q:高校野球で得たものは何ですか?)応援してくれるひとのやさしさとか、僕達だけでやってるんじゃないということが数え切れないほどあったので、やっぱりみんなに感謝したいです」
そして大会3日目の今日、次の宮古の対戦相手となる浦添対北中城の試合が行われました。
浦添の比嘉宣光投手、北中城の松堂伸茂投手。この試合も両エースの好投が光った試合でした。4回まで、固い守りで浦添・北中城ともに0点を並べます。
しかしその均衡を破ったのは浦添でした。5回、北中城のエラーなどで、浦添は初めて3塁まで走者を進めます。そして・・・。
わずかなチャンスを生かした浦添が1点を先制します。その後、浦添は最終回にも1点を追加。比嘉投手は、北中城に一度も3塁を踏ませない好投を見せ、2対0で浦添が勝利しました。
最後に今日行われたそのほかの試合結果です。球陽対首里東は6対7で首里東が勝利、真和志対開邦は4対3で真和志が勝利、陽明対読谷は1対8で読谷が勝利しています。