中村アナ「続いては特集です。玉城アナが取材に行ってきました」
金城アナ「迫力があって、かっこいいですね~」
玉城アナ「力強い演舞に見惚れてしまいますよね。県内のそれぞれの地域に伝わる伝統の踊りを披露する「全島エイサーまつり」が先週末、4年ぶりに復活しました。3日間で実に36万人がエイサーの町・沖縄市を訪れ、会場は熱気に沸きました。県内最大規模のエイサーイベントで、期間中には33団体が出演しました。なかでも県内屈指の人気と実力を誇る沖縄市の「園田青年会」がひと際大きな脚光を浴びていました。地域とのつながりを大切にする気持ちを胸に祭りに臨む「園田青年会」に密着すると本番当日は分単位のスケジュールで各地を駆けめぐる”超激動の一日”でした」
高らかに鳴り響く太鼓のリズムに、心地よい歌三線、そして、気迫あふれるへーシ。夏の風物詩・全島エイサーまつりが4年ぶりに帰ってきました。まつり最終日、ひと際会場を沸かせた団体がありました。
会場アナウンス「続いての青年会は沖縄市の園田青年会のみなさんです」
沖縄を代表する園田青年会です。 今年64周年を迎えた園田青年会は、全島エイサーまつりの前身で・21年続いた「エイサーコンクール」において、7回という最多の優勝記録を持ちます。
最大の魅力は「一糸乱れぬ美しい演舞」
大人数でも、アップテンポの曲でも息を合わせ、男性は勇ましく、女性は優雅に踊ります。洗練されたエイサーは 「膨大な練習量」に裏打ちされていました。
エイサーシーズンが始まった5月上旬から4カ月間休むことなく毎日2時間の厳しい練習を重ねてきました。
園田青年会 澤岻幸洋会長「世界中のみんなが初めてのことで右も左もわからない どうしたらいいのかという中 みんなで考えながら 園田青年会を維持しながら考えた結果が今ここになって沢山たくさんのメンバーが集まって。我慢して我慢したかい甲斐が今実っている」
コロナ禍だったからこそ地域のつながりを絶やさないよう草刈りなど青年会活動を続けてきました。
園田青年会 澤岻幸洋会「後輩だったり先輩方の協力だったり、地域のみなさんの協力のお陰でやっとここまで来ることができた 本当にみんなの思いを背負ってというわけではないが それぐらいの気持ちで会員全体で一致団結というのをテーマに向かっていきたい」
コロナに奪われた4年分の思いをぶつける大舞台の裏で・・・
園田青年会 澤岻幸洋会長「並ぼう、並ぼう いくよ~」
地域の隅々まで駆け回っていたんです!全島エイサーまつりが始まる7時間以上も前から、衣装に着替え、着々と準備が進められていました。
園田青年会 澤岻幸洋会長「全島(エイサー)に来られないおじいちゃんおばあちゃんのためにデーサービスに訪問して少しエイサーを見せて全島に挑む」
園田青年会ではまつりの出演日に、施設をまわって踊りを披露する「慰問エイサー」を40年以上続けています。今回は、若手を中心としたおよそ40人で2つの施設を回ります。
園田青年会 澤岻幸洋会長「お前なんかおじいちゃんおばあちゃんボケっとしていたら元気になるか?おじーおばーって言ったら元気出るだろ だからおじーおばーって言ってから盛り上げないとOK?」
メンバー自ら率先し、車いすを押して整列を手伝うのも園田の伝統です。
入居者「とっても良かった また来年も見たいと思う」
入居者「こんな楽しいのは初めて 園田の青年会のみなさん本当にありがとうございました
休む間もなく到着した次の施設でも、笑顔を絶やさず盛り上げる姿はまるでアイドルのようです!!
屋内から見守っている人たちにも大きく手を上げ足を上げ、サービス精神旺盛です! 全島エイサーの本番まで3時間半を切りました。
園田青年会 小浜守生さん「エイサーコンクール時代は会場まで道ジュネ―して行ったみたい その時に近所の人たちが見て『今年も上等だね、エイサー 優勝できるはずよ』と話していたみたいでその名残で今も道ジュネ―して行って道ジュネ―して帰ってくる」
現在は会場近くでの道ジュネ―は禁止されているため、まつりの前は、公民館から会場近くの国道に出るまで、まつりの後は、国道から地域を道じゅね~し公民館に帰ってくるのが園田の伝統です。
「出発したいと思います」
地域住民「エイサーがないのが寂しかったのでまたいつものように戻ってにぎやかになっていいと思う」
4年ぶりに帰ってきた「いつもの光景」に地域住民の表情も綻びます。あっという間に時刻は、本番2時間半前になりました
園田青年会 玉城英輝さん「これから会場に向かいます」
園田青年会 小浜守生さん「本番の列を決めている 仕事で間に合わない人とか予定通りにはなかなかいかないもので」
園田青年会 澤岻幸洋会長「この慌ただしさも懐かしさを感じながら ようやく全島という場所に帰ってくることができたと思って」「きょうも何か所か回って体もだいぶ温まって園田青年会が一番だという気持ちで堂々とへーシも出して一生懸命踊りたい」
きょう一番の歓声とともに、園田青年会4年ぶりの幕が上がりました。106人という大人数でも一糸乱れぬ美しくダイナミックな演舞が視線を釘付けにします。会場から湧き上がる大きな拍手が園田青年会の凄さの証です。全員が心をひとつに、大舞台で踊りきりました。
園田青年会 澤岻幸洋会長「会場全体がひとつになってできたきょうの園田青年会の演舞だった 感謝の気持ちでいっぱい」
園田青年会 澤岻幸洋会長「一番は地域あっての園田青年会なので最後はいつもお世話になっている。公民館でこれから演舞を控えている。最後の力を振り絞って最後まで頑張っていきたいと思う」
出番を終えた達成感に浸りたいところですが…地域への感謝を込めて今年最後の道じゅね~です! 集まったギャラリーも青年会のメンバーとともに歩き出します。公民館が、園田青年会の一日の締めくくりを待ち焦がれてた人たちで埋め尽くされていました。
いよいよ最後の演舞が始まります。
4年ぶりに戻ってきた長~~~い一日はこの日一番の笑顔と歓声とともに幕を下ろしました。地域に寄り添い、地域に愛され、地域とともに歩み続けてきた園田青年会、次なる目標は全島エイサーまつりで最高のスポットライトを浴びることです。
園田青年会 澤岻幸洋会長「来年は沖縄市が50周年ということで絶対(全島の)大とりを狙って 一致団結で会員心を一つにして来年旧盆・道じゅね~・全島エイサーに向けて頑張っていきたいと思う」