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元白梅学徒隊員の中山きくさんが12日に那覇市内で講演し、悲惨な戦争体験と当時の心理状態について語りました。

沖縄戦当時16歳だった中山きくさんは野戦病院で動けない負傷兵が青酸カリで殺されていった状況を「日本の兵隊が毒薬で殺していました。これは日本軍の言葉では“処置”といいます。ところが、(青酸カリを飲んでも)まだ苦しがっている。そこで本来は命を助けるための衛生兵がピストルでとどめを刺した。それを見せつけられた私の仲間は57年間、そこに足を運べませんでした」と生々しく説明しました。

そして、恐ろしい体験をしながらも「当時は、日本の兵隊が一番偉いと信じ、毎日、勇ましい軍歌を口ずさんでいた」と語り、学徒隊全体が異常な心理状態にあったことを説明。最後に、国や他人に判断を任せず自分で考えることが重要だと話しました。