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「めざせ甲子園」3校目のきょうは八重山商工です。3年前の春夏甲子園出場以降、「離島でもやれる」という実証を見せた八重山商工。春季大会でもベスト4に入ったチームには、今年も熱いドラマがあります。

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県立八重山商工。2006年、離島勢の夢だった甲子園に春夏連続出場を果たし、石垣島の高校野球に熱い火を灯した。あれから4年・・・ 。 八重山商工には毎年、全国から夢を求めて球児達がやってきた。

今年夏の予想オーダーでポジションを見てみるとレギュラー9人のうち、6人が本島や他府県からメンバー。地元石垣出身は3人しかいない。この状況を見て「もう八重山商工は地元のチームではない」という人もいる・・・。

しかしそうだろうか?夢を実現させた、地元選手の潜在能力の高さと島の外からの力。その影響は、島にある3つの高校に波及、今石垣は、格段にレベルを上げている。その証拠に今年の県春季大会では、県高校野球史上初となる同じ離島の高校がベスト4に2校入り、実力の高さを見せ付けた。

伊志嶺吉盛監督「自分達は覚悟を決めて(石垣島に)来たんだという大きな強い気持ちがあるので、けっこう厳しい練習にも耐えてきたと思うんですね」

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島の外から来た球児達は、いわゆる「特待生」とは違う。レベルが高い選手の集まりではなく、島の仲間との競争の中で自ら掴み取った今のポジションだ。彼らにとって石垣はもう第2の故郷だ。

伊志嶺監督「おい1年?ちゃんと言ってやれって!」八重山商工を2度甲子園に導いた名将・伊志嶺吉盛監督。監督曰く、今年のチームは史上最弱だという。新チームになって以降、練習試合でも勝てない日が続いた。その中で伊志嶺監督は選手と向き合い、一つの結論を出す。

伊志嶺吉盛監督「勝てなかった原因は何か?という、それを毎日話ししながら」「負けから学ぼうという」負けから学んだ、自分達に足りないもの。その弱点を必死の練習で埋めた。その結果が春のベスト4へと繋がったのだ。

田中貴也主将「春はやっぱりそういう自信が、俺達はやってきたんだという自信がやっぱりあったので」

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今年の八重山商工の柱。それが2年生エース花城大輔!MAX139キロのストレートと、カーブ、スライダーという縦横の変化に加え、フォークやシンカーなど落ちる球も武器だ。そして八重山商工で注目はもう一人、クリーンナップ5番、春季大会では打点6の活躍を見せた早川翼だ。

早川選手「いやもう一人で孤独感というか・・・」孤独感・・・実は早川くんは入学後、平日はコーチと2人きりで練習してきた。早川くんは定時制に通う選手だ。他の選手が練習に入る頃、早川くんの授業が始まる・・・。授業が終わるのは夜9時過ぎ・・・。皆と一緒にしっかり練習が出来るのは土日だけ。

早川選手「一人でやるのが寂しかった」それでも、人一倍の努力で、レギュラーを獲得。チームを支える大黒柱の一人になっているのだ。早川選手「この島に来たのは夢を持って来たんで、最後の夏甲子園という夢を果たしたいなと(思います)」

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再び夢の甲子園へ!八重山商工の夏が始まる。田中貴也主将「一人ひとりが自分の役割を果たしてチーム一丸となって」「試合が終わったら倒れるくらい一試合にかけていきたいです。」

小林健吾選手「最後の夏なので、皆で今までやってきたことを出して、後悔だけは絶対にしたくないので」花城大輔選手「最後の夏もしっかりチームワークで、繋がりで勝ち進んで長い夏にしたいと思います」

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甲子園行くぞ〜 オー!

明日はこの夏悲願の1勝をめざす那覇高校です。