今回の視察を受けて「議論し、しっかり検討したい」と述べました。松野官房長官は、7月22日から24日までの日程で八重山地方を訪問しました。
今回の訪問の目的は「国民保護」です。7月22日午後に石垣島に入った松野官房長官が、はじめに面談したのは、石垣市の中山市長でした。
松野官房長官は「日本を取り巻く安全保障環境が複雑化、不安定化している中で、どうやって石垣市民の皆様を始め、国民の皆様を安全に退避をしていくか、国民保護が大きな課題となっている」と述べました。
官房長官が今回、八重山地方を訪れた目的は有事の際の「国民保護」についてで、離島における住民避難などについて地元首長と意見を交わしました。
中山石垣市長は「(有事の際の)避難については空路、もしくは海路以外にはないという状況ですし、避難させる手段についてもなかなか現状では自治体としては準備ができない状況ですので、国の力を貸していただかなければならない」と述べました。
また中山市長は、松野官房長官に対し住民の安全を確保するため、避難シェルターといった施設の整備に必要な支援を求める要望書を手渡しました。
市長との面談後に、官房長官は、住民が島外に避難する際の拠点となる石垣港も視察しました。7月23日は与那国町の糸数町長と、7月24日は、竹富町の前泊町長とも面談し意見を交わしました。
糸数健一与那国町長は「堅牢で多機能的な、シェルター機能も持たせられるような(新庁舎を)つくる必要がある。まずはそこからスタート」と述べました。
前泊正人竹富町長は「(要望事項としては)国民保護の避難にかかる港湾施設などへの整備拡充への支援です。竹富町役場大原庁舎の地下駐車場への財政支援についてもお願いしたい」と述べました。
その中では、いずれからも住民が避難する際に使用する空港や港湾の整備や地下シェルターの整備支援を求める要望が出されました。
八重山地域の首長との意見交換や視察を終え松野官房長官は、各自治体から要望された地下シェルター設置への支援について次のように述べました。
松野官房長官は「人口、避難輸送手段、避難輸送にかかる時間等も考慮して、規模、堅牢度、備蓄などに関しても議論をしていかないといけない。これから内閣官房でそのラインについてはしっかり検討したい」と述べました。
住民の安全を守る目的だった離島における自衛隊の配備が、今度は、住民を保護ためのシェルターを検討する。一体、何のための自衛隊配備なのか?改めて、問いかける必要があります。