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全国学力テストでトップレベルの秋田県に指導方法を学ぼうと教師の交流事業が去年からスタートしています。1年間秋田で実践を積んできた教師が沖縄に戻り新しい風を運んできました。

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生き生きと発表している子供たち。「何割る何をするの?4割る3? 3割4」算数の授業で生き生きと発表する子どもたち。那覇市松川小学校の4年生です。教えているのは、教師歴13年の上原正人先生。

上原先生は、全国トップの学力を持つ秋田県から指導のノウハウを学ぼうと教員の人事交流事業として去年一年間 派遣されていました。去年からスタートしたこの教員の交流事業は、3年間相互派遣で学力向上を目指すものです。

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今月21日、県庁を訪ねた上原先生。秋田での経験や、これからの意気込みなどを教育長に報告していました。金武正八郎教育長「秋田との交流が非常にいい形で展開しているなって高く評価しています。」松川小学校には、去年 秋田から沖縄へ派遣された先生が「学ぶ楽しさ分かる喜びを」子供たちに・・・そして先生たちには、教え込むのではなく子供たちから引き出す教材研究の工夫などを伝授。教育現場に刺激が生まれました。

玉城きみ子校長「教師の授業が変わると子供が変わるし、それにつれて保護者の学校への関心がかなり高くなってきましたね。」

そして、今年秋田の先生と入れ替わる形で学校に戻った上原先生が 新しい風を運んできたのです。上原先生黒板に向かいながら話す「めあて 気をつけたい割り算を」上原先生が授業で心がけているのは、必ず目標を最初に提示し、この時間で習得して欲しいことを明確にしていきます。

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黒板の前で児童とのやりとり「彼がしたのは何をしましたか? ちょっとストップね、何をした? そうです 立てるをやったなー何をたてた? そう3だな 次何をやると思うかけるその通り!」子供たちから答えを引き出す。これも秋田で学んだ成果です。

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授業時間の半分以上がこうした自分たちで考えることを徹底し、最後には、どれだけ理解しているのか発表させていきます。発表する生徒「きょうは、10の位がゼロの計算をやって書くということをおしえてもらいました」はい!拍手!」女子児童「68割る2をしたとき とても難しかったです。2問ぐらいやるととても簡単になりました。」「難しい問題でも同じように繰り返すことが割り算の筆算を上手に出来るコツです。 よく気づきましたね。」

秋田県では、計算ドリルのようなものを一切使わず教師それぞれが、教材研究を工夫し、指導力の向上に努めているのも特徴です。妥協しない徹底した指導が学力向上の秘密ではないかと上原先生は指摘します。

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上原先生「学力に関して言えば 決してテストを増やすとか練習問題をふやすわけではなくて、日ごろの一回一回の 授業を大切にしていくことだなと思っています。それがこどもたちにとってもいいものだと思いますね。」男子児童「先生のアドバイスで難しい計算もできた」

「教員の人事交流」松川小学校では、着実に変化が現われています。校長「教師が頑張った文子供たちも頑張るので確実に向上はしてきているなって思います。」「上原先生がその定着とさらに近隣校への発信ができるといいなと思います。」テスト対策のための学力ではなく、考える力を身につけさせる秋田の授業法。今、一つの形として注目を見せています。

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上原先生「沖縄の子供たちはきょう授業を見ての通り」「元気があると思います。 この元気さを授業の中でうまくいかせていければいいなと思います。」スタジオ秋田県も50年ほど前は、 学力は最下位でしたが、教師の指導力の徹底を地道に行ったことで今の秋田の教育につながっているんでしょうね。