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6月も2週目に入ると沖縄県内では反戦平和への思いを新たにする活動が盛んになってきます。6月23日の慰霊の日に糸満市で行われる沖縄全戦没者追悼式で朗読される「平和の詩」が発表され2023年は高校3年生の作品に決まりました。

平和祈念資料館・前川早由利館長「令和5年度沖縄戦没者追悼式において朗読される「平和の詩」は、私立つくば開成国際高等学校3年生・平安名秋さん。題名は『今、平和は問いかける』です」

沖縄県は毎年、慰霊の日にあわせて戦争や平和への思いを表現する「児童・生徒の平和メッセージ」を募集していて2023年は98校から2243点の応募がありました。

そのなかから慰霊の日の沖縄全戦没者追悼式で朗読される「平和の詩」には那覇市にある通信制の高校で私立つくば開成国際高校の3年生・平安名秋さん(17)の作品に決まりました。

平安名さんの作品「今、平和は問いかける」では礎に刻まれた「兄」に触れる「おばぁの涙」から戦時中の悲惨な情景や戦争に日常が奪われた非情さに思いを寄せています。

また、詩の最後は「そして世界に届けていきたい平和を創り守っていくこの沖縄の『チムグクル』を」と締め括られていて先人たちが紡いできた平和を次は自分たちが紡いでいくんだという思いが表現されています。

平和祈念資料館・前川早由利館長「情感溢れる見事な描写で読み手に「平和」とは何かを改めて考えさせてくれる秀逸な作品である。平和のためにできることは何か?と私たちに問いかけてくれるようなこの作品はまさに沖縄のチムグクルを次世代へと受け継いでいくものではないでしょうか?」

沖縄全戦没者追悼式は4年ぶりにコロナ前と同じ規模で開催が予定されていて、式のなかで平安名さん自身が「平和の詩」を朗読することになっています。