先週木曜日に陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島の周辺で消息を絶ってからきょうで5日目となりました。きょうも懸命の捜索活動が続けられています。
きのう、伊良部島近くの海上で乗っていた隊員のヘルメットが発見されるなど、これまでの捜索で消息を絶ったヘリのものと思われる部品などが発見されていますが、乗っていた10人の安否に関わる手がかりはいまだ発見されていません。
これまでの動きをまとめました。
海の上を飛行する1機のヘリコプター。これは陸上自衛隊のヘリコプターがレーダーから消えた時間のおよそ3分前に現場周辺で撮影された映像です。撮影した男性によるとヘリはまっすぐに飛び、音も通常通りだったといいます。
寺崎未来アナウンサー「ヘリコプターが消息を絶ってから5日目です。沿岸から沖合までこの辺りの海域を重点的に捜索しています。」
陸上自衛隊のヘリが宮古島周辺で消息を絶ってから5日目。消息を絶ったとされる周辺の海域では自衛隊の艦艇や航空機のほか海上保安庁などの巡視船などが捜索にあたっているほか地元の漁協の関係者も捜索に協力しているということです。
これまでに周辺の海域では消息を絶ったヘリのものとみられる部品などが複数発見されています。中には「非常口」と書かれたドアの一部や消息を絶ったヘリと製造番号が一致している救命ボート、燃料タンクの一部とみられるものも発見されています。部品などは少しずつ見つかっている一方、依然として乗っていた10人の安否は不明のままです。
松野官房長官「きのうには洋上で搭乗していた隊員のヘルメットが発見されたものの、行方不明の隊員10名を見つけ出すには至っていません。」
松野官房長官はきょうの会見で隊員のヘルメットがきのう発見されたことを明らかにしました。防衛省によるとヘルメットが発見されたのは伊良部島の佐良浜海岸漁港の北側。ヘルメットに入っているシリアルナンバーから今回搭乗していた人のものであると判明したもののこれ以上の安否に関わる手がかりは見つかっていません。
おとといには「人のようなものが浮いている」という内容の通報が寄せられ自衛隊や海保などが捜索にあたったものの発見には至りませんでした。捜索を見守る人や地域住民などからは一刻も早い発見を願う声が聞かれました。
「早めに見つかってほしいなという気持ちでいっぱいではいる」「(当日ヘリが)飛んでずっと東にいったのは見てはいるわけさ」「無事であってほしいのはみんな願いではあるさ」
事故発生後から、きょうまで24時間態勢で捜索していて自衛隊はきょうも潜水艦救難艦などを用いて捜索を行っています。ヘリがレーダーから消失する2分前には空港の管制官と交信していることやおよそ3分前に撮影された映像でも異常はないように見えるだけに、なぜ事故が起きたのかという部分も気になるところですが、まずは安否の分からない10人の発見が急がれます。