女子プロゴルフのダイキンオーキッドレディスは４日間に渡って熱戦が展開されました。去年プロテストに合格した荒川怜郁選手はプロデビュー戦で恩師に堂々たる姿を見せました。
爽やかな気候のもとで開催された「ダイキンオーキッドレディス」大会に参加した108人（2日目で1人が棄権）のうち、県勢からは、アマチュア選手4人を含む12人が出場し、その中で3人が、決勝ラウンドに駒を進めました。
1オーバー30位タイで予選ラウンドを突破した比嘉真美子は、最終日の最終ホール18番でツーオンに成功し、これがイーグルトライ。このロングパットを沈め、最後に会場を沸かせました。トータルイーブンパー、県勢トップの24位タイに。また、24大会連続出場の上原彩子は、41位タイでフィニッシュし、４年ぶりの決勝ラウンドを戦い抜きました。
予選を3位タイで突破し、一時はプロデビュー戦にして首位争いを演じたのが荒川怜郁。迎えた最終日。ラウンド前の練習場には、その様子を心配そうに見つめる男性の姿がありました。荒川が所属する中部学院大学ゴルフ部の櫻井和男監督です。ティーオフ前、声を掛けに通路に向かいます。
中部学院大学 櫻井和男監督「がんばれよ」
2アンダー・13位タイで最終日をスタートした荒川は前半、2番でボギーを叩くなど、6番までに3つスコアを落とします。櫻井監督は静かに戦況を見つめます。
父の影響で5歳の時にゴルフを始めた荒川選手。メキメキと力をつけ、プロを目指して中部学院大学に入学しました。櫻井監督のもとさらに成長を続け、去年2度目の挑戦で、見事プロテストに合格することができたのです。一打一打を見つめる櫻井監督。その姿をラウンド中の荒川も認識していました。
荒川怜郁選手「ずっと見えています。笑っちゃって一回、「あーいる」と思って。」
荒川は、我慢のゴルフが続きますが、7番以降はパーセーブで持ちこたえます。監督は、他のギャラリーよりもさらに離れた場所から、心配そうに見つめます。
中部学院大学 櫻井和男監督「気が持たない。外すんじゃないかって。」
そして最終18番。一時は優勝争いを演じるも最終日はスコアを3つ落としてトータル1オーバー・31位タイ。プロしての手応えと厳しさを味わったデビュー戦が終わりました。
中部学院大学 櫻井和男監督「よく頑張りましたね」
荒川怜郁選手「実力はまだまだ全然足りていないので1試合1試合課題を見つけて克服して、1試合ずつ強くなっていけたらと思う。先生あまり足腰が良くないけどそんな中4日間ついてきてくださったのでありがとうと言いたいです」
インタビュー後、恩師のもとに駆け寄った荒川選手。感謝と悔しさがこみ上げました。
中部学院大学 櫻井和男監督「お疲れ様ー」「彼女なりに精一杯プレーしたと思います。初戦でうまくいくということはあり得ない話なので、今回経験したことが今後の自分のゴルフ人生に生きていけば良いと思う。」
プロ初戦で優勝争いに加わった荒川選手を始め、県勢選手たちはここから新たなシーズンへと挑んでいきます。