去年7月の近畿まほろば総体。美ら島沖縄総体にむけて視察に訪れていた美咲特別支援学校の武内望先生。全国初の挑戦に向け、その表情は引き締まっていました。
武内先生「やればできるっていうのを障害を持っている子でもそうじゃない子でも、高校生っていう無限にある能力を発揮できたらいいのかなって思います」
学校ウォーカーです。この夏の美ら島沖縄総体に向けて練習に励む高校生たちをこれまでも紹介してきましたが、きょうの主役は、知的障害のある子ども達、美咲特別支援学校の取り組みについてです。美咲特別支援学校、全国初の取り組みとは…
午前9時美咲特別支援学校の体育館で行われているのは美ら島総体のダンスの練習です。美咲特別支援学校は、総合開会式の集団演技でこのダンスを披露します。全国総体の集団演技に特別支援学校が出演するのは全国初の試みです。
武内先生「さとし~、遅れるよ、進んじゃったよ」「さとし~…」
同じ高校生である生徒たちに全国総体に出演するチャンスを与えたい。武内先生を中心に美咲特別支援学校の先生たちは去年の秋から指導を続けています。
金城さん「みんなと笑顔になると心がわくわくどきどきしてなんかおもしろい」みんなダンスが大好きです。しかし、集団演技には県内8校およそ1000人の生徒が参加大勢が参加する集団演技に知的障害者が加わることにはリスクも考えられます。
武内先生「知的な障害を持っている子ども達は危険回避ができない、情緒が安定するのが大勢の中では難しい」本番はいろんな学校の生徒が大勢集まります。生徒たちがどんな反応を見せるのか武内先生はあらゆることを想定しながら練習を見守っています。
2月2日美ら舞隊「こんにちは」この日、美咲特別支援学校を訪れたのは集団演技のリーダー、ダンスの振り付けを担当し各学校で指導を行っている「美ら舞隊」のメンバーです。まずは美ら舞隊がダンスを披露そのダンスを見た美咲の生徒たちは…
祐希さん「かっこいい、やばい」みんな大興奮です。「自分の名前は幸地キーシャンドゥ真希といいます」「よぎ、せいやです、お願いします」最初は少し距離のある生徒たちですが… 「OKOK、でみんな外にいるから、みんなバイバイって、(反対にまわっちゃうよぎくん)ハハハ」「みんな回ってるから、せいやくんも回ろうね、うん」「おー、できてる、できてる、いいね~」次第にその距離は縮まっていきます。武内先生も手ごたえを感じていました。
武内先生「(美ら舞隊の)高校生がもっと壁を作るのかなって思ったんですけど、壁がまったくなかったので」「あとは(美咲の)子どもたちのモチベーションですね、緊張して構えてしまうのかなって思ったんですけど、それもまったくなく自然になったので、そういうリスクは一切(なくなった)、逆にすごいなって思いました」
「本番楽しみにしてるから、たぶん、一緒に踊れるから、がんばってね、じゃあ、最後に(ハイタッチ)」幸地くん「とってもすごいなってパワーももらえたし」「こっちの生徒はみんなやる気に満ち溢れていて、一つ一つのリアクションも大きくて一緒にいて楽しいなという気がおきました」
金城さん「とても楽しかったです2」「ダンスのやり方とか難しいところとか教えてくれてとても優しいと思いました」Qこれからもがんばってください「はい!」大会本番に向け励ましそして健闘を誓い合った仲間達高校生の夢の舞台、美ら島沖縄総体まであと145日彼らの練習の日々は続きます。