「ZEH」住宅をご存じでしょうか?「net Zero Energy House」の略語で太陽光などで生み出すエネルギーと家庭で使用するエネルギーのバランスをとって1年間で消費するエネルギー量を実質的にゼロ以下にする家ということなんです。このエコナ住宅「ZEH」が県内で徐々に注目が高まっています。
有限会社門 金城優 代表取締役「鉄骨の住宅もあります、混構造の住宅RCの住宅それぞれ幾つかやって来てまして、その中でも最終的には住まい方が一番重要視されるんだなというのが私自身、個人的に思っているZEHに対する考え方です」
去年、琉球銀行が県内の施行会社などを対象に行ったセミナーでは省エネ住宅、特に『ZEH』住宅の基準や建築物の省エネ性能を表示する制度の流れなどが説明されました。2年前に「建築物省エネ法」を改正され300平方メートル未満の小規模住宅や建築物を設計する際に建築士から施工主に書面で説明することが義務づけられました。
有限会社門 金城優 代表取締役「沖縄の気候風土住宅ですけども、基本的な前提として気温・日射・風向き・風速、台風などのとこを特徴的に考えていきながら作っていくことがとても重要である」
建築家でNPO法人蒸暑地域住まいの研究会の理事長を務める金城優さんは、暑い沖縄では、建物を建てる際、方角を考えながら部屋をどこに配置するか多面的に考えることが重要だと話しますまた敷地内の緑化で暑さを和らげひさしで直射日光を遮り風の通りを確保することも大事だと付け加えます。
有限会社門 金城優 代表取締役「この敷地を考えていた時に元々拓けていた土地で奥の方に見える風景だとかそういったのが十分今までも見渡せる環境であって、いつでも同じここを通る人たちがその風景は思い出させる環境としました」
金城さんが自ら設計した省エネの自宅です。1階部分に駐車場と玄関を設けて、駐車場の奥から拓けた風景を眺めるようになっています。
有限会社門 金城優 代表取締役「室内に入ってくる熱量としては、やはりここを通る風自体が1・2℃下がってきますのでその分空調高率とかそういったものに関してはかなりエネルギー効果としては役に立っているかと思っています」
住宅は3階建ての3LDKでドアの仕切りがなく風が部屋の中を循環する作りになっています。南側にある主寝室は大きな窓があり、斜面にできた建物ということでプライバシーが考慮されてます。
有限会社門 金城優 代表取締役「実はエアコンが入っています、このドアに入ってましてこれを閉めると空調が利くというような作りになっているんですね」「夏場の暑いときですねその時に時期的に使いますけども、一般的な家庭の2分の1以下の空調エネルギーになりますので、エネルギーを使ってない住宅と言えるのではないかと考えています」
家族が集まるリビングは、南側に窓を付けて太陽の光で室内を暖かくすることにこだわっています。
妻・金城裕美子さん「全てこだわって一つ一つ自分の好きな物をチョイスしたつもりです」「理に適ったというんですかね、風土に根差した住宅が出来たかなという感じはします」
有限会社門 金城優 代表取締役「無理なく生活過ごせる環境を設計するというものを基準としていましたので、いつの間にかやっている間に省エネ住宅ということになっているかもしれません」「沖縄の環境上手く利用するとZEHにとっても合った住宅環境であると、ZEHということを考えるよりも省エネという考え方を表に出しながら太陽光の恵みを頂くということが一番望ましいのではないかな」
ZEHの普及に向けて県内の各銀行も融資に向けた取り組みを始めています。琉球銀行は、家庭から出るCO2を減らすと省エネ住宅推進を構築したパートナシップを県内の建設会社など43社と連携しました。
これによりZEH・省エネ住宅の普及を目指すとして、連携企業に建設工事の方法や制度などのノウハウを共有する他ZEH住宅の購入者には通常の半分以下の金利を設定した住宅ローンの提供も盛り込まれています。
琉球銀行 融資企画課 棚原武昭さん「沖縄県自体が他の都道府県に比べてCO2の排出量ところで家庭部門家庭から出るCO2排出量が多いところ」「沖縄のZEH省エネ住宅を普及させていくことが、この沖縄県の脱炭素化にインパクトが与えることが大きいのではないかと」
琉球銀行では住宅関係の融資が全体のおよそ6割を占めていることから、住宅の省エネ化で県の脱炭素化を大きく後押し出来ると考えています。
有限会社門 金城優 代表取締役「常に住宅というのは変化しつつ、その時代に対応できる環境作りと作りを作っていく大切な作り方をしないといけないものだろうなと考えています」
今年4月には電気料金の値上げが迫ってきます日々の生活にに大きな影響をもたらもたらすのは必至です
「誰一人取り残さない持続可能な開発目標」SDGsにも建築物の省エネ化・脱炭素化で環境に適した家づくりをすることは未来の子どもたちのためにも私たち大人が考えるべき、ひとつのIMAGINEといえそうです。