有害性が指摘されているPFAS問題について議論が交わされました。
沖縄を訪れている参議院の沖縄・北方問題に関する特別委員会のメンバーらが1月18日、宜野湾市や県庁などを訪れ、意見交換を行いました。1月18日午後、参議院の沖縄・北方問題に関する特別委員会のメンバーらは、普天間第二小学校を訪れ、2022年8月に市民団体が行ったPFASの土壌調査の結果などについて、市民団体のメンバーから直接、説明を受けました。
宜野湾ちゅら水会・照屋正史さんは「(PFASの)調査を県とか申し入れたんですけど、「法律がない」「基準がない」ということでやっていただけなかったので、我々としては市民で(調査を)やろうということでやりはじめました」と述べました。
普天間第二小学校の土壌からは2022年、市民団体の調査によって3か所のうち2か所から高濃度のPFASが検出され、宜野湾市議会では国に対して、土壌の基準値を設定することや原因究明のための調査を求める意見書が全会一致で可決されていました。
参院沖縄・北方特別委員会の三原じゅん子委員長は「しっかりと皆様の情報を持ち帰って、私たちの委員会の中でも議論をしていかなければならないと思いますのでしっかりと取り組むように頑張ってまいりたいと思います」と述べました。
説明を終え、市民団体は「子どもたちを守るための第一歩だと思っている」として、今後、PFASに関する法整備や原因究明がなされ対策が行われることをを期待したいとしています。
委員会のメンバーはその後、県庁を訪れ、照屋副知事らと意見交換を行いました。県は、基地問題や振興策など15項目の要望書を手渡し、その中で基地周辺でのPFAS汚染について、基地への立ち入り調査の協力などを求めました。照屋副知事は意見交換終了後、記者団の取材に応じ、国会での議論の必要性を強調しました。
照屋副知事は「立ち入り調査をですね要請をいたしておりますけども、数次にわたって要請しながら実現していないわけですよね。やはり力強くですね、この国家主権のもとでしっかりアメリカ政府に要請していくと。いうふうな形が、ぜひ、作られていくように願っております」と述べました。
また要望書には、安全保障関連3文書の閣議決定などを受けて、県内への反撃能力のある装備の配備を行わないことなどを求めています。