突然ですが、金城アナと中村アナ、これまでに献血に行ったことがありますか?実はせわしない年末年始が1年で最も「血液の安定確保」に苦労する時期なんだそうです。若い世代をターゲットに時短で、手軽に献血に来てもらおらうためのアプリが登場しました。
沖縄県赤十字血液センター久茂地出張所・眞喜志淳所長「12月~1月の前半はですね血液の在庫状況が非常に厳しくなる時期でもあります。そういった中でも輸血を必要とする患者さんは待ってくれませんので」
年末年始は企業や学校が休みになるため、献血バスが商業施設を中心にまわることになります。そうなると、天気が悪い日には買い物客が減ってしまうことで献血に来る人も少なくなるため、血液不足に陥りやすいといいます。
また若い世代の「献血離れ」という課題もあります。10代から30代における献血者数の推移を見てみると、2012年はおよそ254万人だったものが、去年はおよそ174万人と80万人ほど減少していて、将来、血液を安定的に確保できなくなるのではと懸念されています。
若年層が「もっと手軽に」献血できるようスマートフォンでも使えるアプリができました。その名も「献血カードアプリラブラッド」です。
アプリをダウンロード後、初めて起動したときに会員登録をする必要があります。献血経験がある場合、「献血者コード」を入力します。未経験者の場合は、「名前」「生年月日」「住所」などを入力することになります。そうすることで予約や事前の問診をアプリから簡単に行えるようになるんです!
玉城アナ「こちらのアプリを使用して実際に献血の予約をしてみます」
献血の予約方法は、電話・ウェブページ・アプリとある中、今年11月時点で予約者の3.5割がアプリを使用していて、その輪は徐々に広がっています。希望する日時や場所を指定すると、条件にあった献血場所が表示されます。希望する日の、前日の午後5時までに予約を済ませることが原則です。
玉城アナ「このようにアプリで簡単に予約することができました」
事前の問診は、献血当日の朝5時からできるようになります。その日の体調、最近薬を服用したかなど通常会場ですることを前もって済ませられます。入力情報の反映までの時間を考慮し、受付のおよそ30分前までの回答が推奨されています
沖縄県赤十字血液センター久茂地出張所・眞喜志淳所長「受付の段階でもかなりスムーズにスピーディーになりますので、待ち時間が少なくなると」
玉城アナ「アプリを使って献血に行ってきます!」
予約時間に献血ルームにやってきました。献血アプリの「事前問診」から入力した情報はもちろん献血会場に共有されているため、通常時間を要する問診はがとてもスムーズに感じられました。
また、献血ルームはとても快適。手指消毒の徹底など新型コロナ対策を徹底しているので、安心して利用できます。医師による問診や血圧の測定、血液が輸血可能な基準に達しているかなどの血液検査などを経て、いよいよ採血です。
血のめぐりが良くなるよう手は握ったり離したりを繰り返すことが上手に血を採るコツだといいます。水分をとりながら献血ベッド・待合室で、少なくとも10分以上安静に過ごし、体調に異常がないか経過を見ます。400ml献血の場合、受付からおよそ1時間で終了です。
沖縄県赤十字血液センター久茂地出張所・眞喜志淳所長「お疲れ様でした。本日はご協力ありがとうございました。本日はアプリでの参加ありがとうございました。アプリのほうで次回の献血とか、献血回数を見ることができます。そしてあと検査結果のほうも見ることができますのでご確認お願いします」
献血者「(アプリ)知って使っています。予約もしやすいし自分が次いつ(献血できる)なのかも分かるので、それで計画的にやるようにしています」
献血者「(アプリ)全然知らなかったです。使いやすければ若い人とかそっちのほうがやりやすいのかなと思いますね」
献血の2日後、「献血検査結果」のメールが届きました。実は、日本赤十字社では献血時に採取した血液を無料で検査し、その結果を伝えています。血液検査はコレステロール値などの生化学検査7項目、赤血球数やヘモグロビン量などの血球計数検査8項目となっていて、自分の検査結果が基準値や直近3回データと比べどうなのか確認でき、健康管理に役立ちます。
こうしたサービスを提供することで継続的な献血を呼びかける狙いがあります。
沖縄県赤十字血液センター久茂地出張所・眞喜志淳所長「1人でも多くの県民のみなさんが献血にご参加、ご協力いただければ多くの命が救える。アプリを導入していただいて献血にご協力いただければなと」
献血は「命をつなぐボランティア」です。あなたの善意で救える命があります。忙しい年末年始こそ、献血を手軽にしてくれるアプリが役に立ちそうです。
玉城アナ:これまで私も献血カードを使用して予約をしていましたが、ログインする度献血番号を入力したり、カードをなくしてしまったり、少し面倒に感じていました。でも、アプリだと電子化されているので必要がなくスムーズで使いやすかったです!
玉城アナ:そんな献血、だれでも行けるかというとそういう訳ではないんです。実は献血者の健康を守るため、一人が年間(52週)で献血に協力できる回数は限られています。献血といってイメージする200ml献血や400mlの全血献血の場合を見ると、総採血量は年間で男性1200ml以内、女性は年間800ml以内となっています。
中村アナ:400ml献血だと、年間で男性3回、女性2回ということになりますね。また、献血の間隔はあるんですか?
玉城アナ:400mlに着目すると、男性12週間(およそ3か月)、女性は16週間(4か月ほど)間隔をあける必要があります。
中村アナ:また、献血も新型コロナウイルスの影響を受けましたよね。
玉城アナ:新型コロナ関連についてはこのようになっています。
玉城アナ:コロナに感染した場合、献血に参加できないのでは?と思われるかもしれませんが、そうではありません。症状がなくなってから(無症状の場合は陽性となった検査を行った日から)4週間、また濃厚接触者の場合は最終接触日から2週間経過していれば献血できます。
玉城アナ:献血者の方が献血したあとに陽性/濃厚接触者になると採取した血液を廃棄する必要が出てくることもあり、現場はかなり苦労されているようでした。
玉城アナ:また、ワクチン接種後も制限が設けられています。ただ、フアイザー社・モデルナ社ですと接種後48時間後、武田社(ノババックス社)ですと24時間後から献血に協力できます。
玉城アナ:12月に入って県内の献血状況はかなり深刻ということです。ぜひ最大限アプリを活用して年末年始の献血にご協力をお願いします。