Qリポートです。この夏に開催される美ら島沖縄総体その主役は選手だけではありません。全国から集まる選手達を歓迎しようと総合開会式の公開演技で郷土芸能を披露する南風原高校でも着々とその準備が行われています。
今月14日、美ら島沖縄総体をさらに盛り上げようと行われた「バンミカセ大会」南風原高校の生徒160人も総合開会式の公開演技:郷土芸能を披露しました。この「バンミカセ大会」の2日前郷土芸能部は衣装の準備を進めていました。
与那嶺美鈴さん「160枚ってどこにあるの?あー。。」平良莉沙さん「先生に確認してきます。あ、あれ…めっちゃ近くにあるし」
その準備に特に率先して取り組むのが1年生の平良莉沙さんと2年生の与那嶺美鈴さんです。郷土芸能部では「琉舞」を担当する莉沙さん。踊りを習い始めたのは小学生のころです。
今でも週2回は琉舞教室に通っています。中学に進学し部活に入ることも考えましたが稽古との両立が難しいと断念、南風原高校の郷土芸能部が初めての部活動です。
Q初めての部活動ってどうですか? 稽古場の平良莉沙さん「たのしいですよね、いままで先輩との関わりがなかったので」「友達の輪が増えますよね」「ザ・青春です、ハハハ」
莉沙さんにとっては先輩達との触れ合いがとても新鮮。美ら島総体の準備を通して美鈴さんともより親しくなりました。
一方の美鈴さんは「エイサー」を担当。後輩の面倒見がいい優しい先輩です。卒業生と今の2,3年生によって制作された美ら島総体オリジナルのこの演舞は何度も何度も踊ってきました。しかし・・・
与那嶺美鈴さん「出たい気持ちをおさえてそれをサポートの力にしようかなと思います」実は美ら島総体本番で郷土芸能を披露するのは今の1年生だけ。来年度最終学年に進級する2年生は、進学や就職活動への影響が考慮され、出演することができません。それでも美鈴さんは率先して準備に励んでいるのです。
ところがこの日、思いもよらぬ出来事が… 女子部員「あさってバンミカセの本番で,きょう2年3組(郷土文化コース)がでることになって」出演予定だったクラスが新型インフルエンザで休校となりバンミカセ大会は急遽2年生の郷土文化コースも出演することになりました。
13日リハーサル。 与那嶺美鈴さん「りさー」平良莉沙さん「はい!」バンミカセ大会を前日に控え会場の那覇市民体育館でリハーサルを行う美鈴さんや莉沙さん。急に決まった出場に美鈴さんは不安を隠しきれません。
与那嶺美鈴さん「もうやばいかもです」リハーサルでは相手の立ち位置にまで気を配る美鈴さんの姿がありました。
一方の莉沙さんもあせっています。平良莉沙さん「もう最悪も〜」先生「あと9分で3時です、あと9分で3時です!メジャーずれてる」与那嶺美鈴さん「メジャーずれてるってよ!」体操服につけたテープ落とす生徒、そのテープを拾う与那嶺美鈴さん「もうやばいもう!!」
準備を見守る饒波園代先生は生徒達にこんなことを学んでほしいこと考えています。饒波先生「やっぱり一人ひとりが主役というか、表に出ている人だけが主役ではない。本当に裏でも仕事、見えない中でやっている人もいると思うので、一人ひとりが主役なので精一杯自分の役目をがんばってほしいなと思います。」
そして本番当日。 平良莉沙さん「(帯締める)きつかったらきついっていってね」莉沙さんは何人もの着付けを担当しました。(海邦国体の写真)実はこの琉舞の衣装、23年前の海邦国体で使用したもの。本番直前みんなに声をかける平良莉沙さん「声だしてね!」こうして歴史は引き継がれていきます。
Qちょっと緊張してる? 与那嶺美鈴さん「若干」「不安、ちょっとなんかゾクゾクしてます」
貫花を舞う莉沙さんの表情は笑顔踊りを精一杯楽しんでいます。そして美鈴さんは最前列でエイサーを披露する突然の出演でしたが堂々の演技を見せていました。
与那嶺美鈴さん「自分が思うように楽しめたからよかったと思います」まだ荒削りな部分もありますが、普通コースの生徒も一緒になって披露した演舞は無事終了することができました。
平良莉沙さん「自分達は出る側で先輩達は出れないじゃないですか」「表でも舞台裏でもお世話になっているんでこれからもお返しをしたいなと思っています」
与那嶺美鈴さん「たまにきついときもあるけどそれは仲間達と一緒に乗り越えていけるから大丈夫です!」
郷土芸能部の奮闘は、7月28日、美ら島総体本番まで続きます。今回のバンミカセ大会では160人での演舞だったんですが美ら島総体本番は、首里高校も加わって総勢700人で演舞を行うということです。選手だけではなく、県内の多くの生徒が様々な形で参加する美ら島沖縄総体どんな大会になるのかこれから本当に楽しみです。