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10月25日、7か月ぶりに開かれた国や県と那覇市、浦添市による那覇軍港の移設に関する協議会。2022年3月に国が示した移設の位置・形状案について県などが了承しました。今後、日米間での正式合意に向けた調整を進めることも確認されました。

北尾防衛省大臣官房審議官は「政府としては、目に見える形で沖縄の基地負担を軽減するため、SACO最終報告や、米軍再編ロードマップに記載されている那覇港湾施設の早期の移設、返還に向けて、本協議会が有意義なものとなりますよう、皆様のご意見を伺いつつ、進めてまいりたいと考えております」と述べました。

10月25日午後、那覇軍港の移設に関する協議会が国と県、那覇市、浦添市の代表者らがオンラインで出席し開催されました。協議会は非公開で行われ、県によりますと国側が示した移設先への位置・形状案について、「異論はない」と移設を進めていくことが確認されたということです。

2022年3月、国が初めて示した案では、軍港の代替施設部分について西海岸の沖合い49ヘクタールをT字型に埋め立てるほか、港湾施設と公道をつないで大型車両などが乗り入れできるよう進入道路を設置することや防波堤をつくることが検討されています。

県は、軍港移設について「環境保全に最大限配慮すること」や「現有機能を維持することが前提であり新たな基地負担増につながることはあってはならない」と要望しました。

また県は、2021年から2022年にかけて、オスプレイなどの飛来について触れ、「復帰後、50年間行われていなかった。断じて容認出来ない」として、国に今後、航空機の離着陸や訓練を一切行わないことをアメリカ側に伝えるよう求めたということです。

那覇軍港の移設について県の試算では、計画の改定や環境評価などを踏まえると移設完了までに17年かかる見通しで、嘉数知事公室長は、「異論がないという確認はしたが、今後意見をした事項についてしっかりと確認をしながら対応していきたい」と述べました。

軍港移設については今後、日米合同委員会で確認し進められていく見通しです。