高校野球です。秋の県大会の準決勝と決勝が行われ、準決勝では、来年春の全国センバツ高校野球につながる九州大会の出場校2校が決まりました。
秋の県大会準決勝は地元・沖縄で行われる九州大会への出場校が決まる大一番。第1試合はことし夏の県大会決勝と同じカード「興南対沖縄尚学」。興南は2回の守備。0アウト1・2塁の場面。
キャプテン野里悠介がバントを阻止します。さらに、セカンドの1年生久高学土(まなと)の好守備でダブルプレー。得点を許しません。
しかし3回、沖縄尚学が2アウト1・2塁と再びチャンスを作ると、夏の決勝では4番を務めた3番仲田侑仁(ゆうと)先制の2点タイムリー。さらに夏の大会決勝で5番を打っていた川満渚生(しょう)のタイムリーで3点を先制します。
沖縄尚学の先発は、夏の決勝、2番手として登板した東恩納蒼。「ここ最近興南には負け越していたので自分たちの代でその負けを断ち切るという思いで圧倒して勝ちたいという思いでやってきた」
興南打線に的を絞らせず、打たせて取るピッチングで得点を許しません。5回には満塁のチャンスで夏の決勝では3番を任されていた1番知花慎之助。ダメ押しの3点タイムリー夏の県大会決勝で3番から5番のクリーンナップに名を連ねた3人がタイムリーヒットで沖縄尚学打線を牽引し、7回までに8得点。
沖縄尚学が興南を相手に7回コールド勝ちで夏のリベンジを果たし、九州大会への出場を決めました。
第2試合は創部5年目で初めての九州大会出場をめざす日本ウェルネスと2015年以来のセンバツ出場を狙う糸満が対戦。1回、ウェルネスは2アウトから満塁のチャンスを作り、6番、キャプテンの宜野座凛「思いっきり振りぬいた」というレフトへのタイムリーヒットで先制点を奪うと、2回にも3点を追加し、流れを引き寄せます。
しかし、6回、ここまで好投を続けてきた先発の上原律己がワイルドピッチで1点を失うと、さらに7回にも1アウト2・3塁のピンチ。ここで三振!2アウト。ファースト大濱安綺のファインプレーでピンチを切り抜けたウェルネス。創部して初めて九州大会への切符をつかみました。
ウェルネス 宜野座凛主将「1学年上の代で試合に出ている人が多くて期待されていた分プレッシャーもあったのでほっとしている部分もあって、この試合・九州大会にかけて今までやってきたのでその成果が出てうれしい」
そしてきのう行われた決勝戦。九州大会への出場が決まった2校の対戦は、序盤から動きます。1回、ウェルネスが5番大濱安綺の2点タイムリーで先制します。3回、今度は沖縄尚学が1アウト満塁のチャンスで、準決勝で4打点の仲田侑仁。
走者一掃・逆転の3点タイムリー。この後2本のタイムリーでこの回6得点のビッグイニングを作ります。しかし、ウェルネスはその裏。4番・當銘愛渉(あいる)レフトスタンドへソロホームラン。ウェルネスも負けじとバッティングの強さを見せつけます。
そのウェルネスの反撃の勢いをかわしたのは、きのうに続いての先発、沖縄尚学のエース・東恩納蒼でした。
沖縄尚学 東恩納蒼投手「少し張りがあったけどエースとしてはそこを見せてはだめなのでそこをしっかりやった」
毎回のようにランナーを背負いながら、要所を締めるピッチングで準決勝に続いて完投。沖縄尚学が秋の県大会で2年ぶり10度目の優勝を決めました。
沖縄尚学 佐野春斗主将「新チーム始まってからこの大会絶対取るということをみんなで言っていたので、素直にうれしい(九州大会では)必ず優勝します」
沖縄尚学、ウェルネスが出場する地元・沖縄開催の九州大会は22日に開幕です。