QABのアナウンサーが県内各地を歩く「お散歩プラス」。今日は玉城アナの金武町のお散歩 後編です。
前回はマングローブツアーで自然を満喫し、當山久三記念館で海外雄飛の里・金武町と言われる所以を学んだあとおいしい田芋膳をいただき、田芋の素材本来の甘さに感動しました。
今回のお散歩も歴史に食にと、金武町を満喫する旅になりました。今回も金武町観光協会の安次富さんの案内でこの場所からお散歩再開です。
安次富さん「見ても分かるかと思うんですけど本当に古くて 歴史を感じるような」
玉城アナ「趣がありますね」
赤瓦に 美しい曲線の屋根が特徴的な金武観音寺。16世紀末に和歌山県から船を出し、金武に辿り着いた日秀上人(にっしゅうしょうにん)という僧により開かれました。
安次富さん「戦火を免れたお寺になっているのですごい本当に貴重なお寺です」
現存する観音寺は、1934年に火事で一度焼失した後1942年に再建されたものです。その後、沖縄戦で多くの寺院が失われた中このお寺は戦火を免れました。戦前の古い建築様式をいまに伝える貴重な建造物です。
安次富さん「敷地内に日秀洞と呼ばれている鍾乳洞があるので 少し案内しますね」
玉城アナ「お願いします」
安次富さん「鍾乳洞なので凄い涼しいですよ」
玉城アナ「ここに立っているだけでひんやり冷気を感じます」
神秘的な雰囲気を漂わせる日秀洞には金武町で伝わるこんな話が!
「むかしむかし、金武の洞窟に大きな蛇が棲みついていました。蛇は家畜を荒らすなど悪行を重ね、人々を苦しめていました。そんな時、日秀上人がお経で、蛇を洞窟に閉じ込めたのです!おかげで村人たちは平和に暮らせるようになりましたとさ。」
安次富さん「ここに竜族の王が祀られていると言われていて、空気がすごい澄んでいるので違う神聖な気持ちになれる場所(というか)」
~場面変わって~
安次富さん「暑い~」
玉城アナ「あっ!ターム君」
金武町のイメージキャラクター「田芋」の妖精・金武ターム君。
安次富さん「おっ 次はとっておきの場所に行くタム~」
ターム君に連れられ、やってきた「とっておきの場所。」
安次富さん「ターム君のとっておきの場所 じゃじゃーん」
玉城アナ「畑ですか?!」
安次富さん「田芋です」
玉城アナ「確かにターム君にとっての特別な場所ですね」
安次富さん「葉っぱも一緒ですよ ふふふ」
ここで田芋のことを教えてくれるのは、田芋農家の伊芸恵理子さんです。
伊芸さん「田芋 タームっていうのは別名水芋と呼ばれているんですけど水の中で育つ芋。金武町は水が豊富。湧き水もたくさんありましてきれいな水が常に流れているということで、田芋が育つ環境にとってはとてもいい(からだと思います。)」
冬から春にかけ旬を迎える田芋。この夏の時期にうんと伸びた葉の養分が、これから田芋を大きく成長させるのだそう!
玉城アナ「(田芋の葉)顔よりも大きいですよね」
伊芸さんはこの畑でSDGsな取り組みを行っています。
伊芸さん「土の中の虫とかが食べてしまった芋とかは、出荷できないのでそれを加工してお菓子を作ったりしています」
安次富さん「食べて見たくないですか」
玉城アナ「食べられるんですか」
伊芸さん「はい お店が近くにあるのでぜひいらしてください」
安次富さん「じゃあ行っちゃいましょう」
玉城アナ「行きましょう!」
訪れたのは、伊芸さんが代表を務める「並里(なみさと)みるく堂」。地元でも大人気のお店です!
伊芸さん「お待たせしました、先ほど畑で見てもらった田芋を加工したスイーツ4点」
玉城アナ「ありがとうございます。美味しそう!」
金武町名物!田芋をふんだんに使ったスイーツ!まずは沖縄の夏の風物詩「ぜんざい」からいただきます。氷にはさんぴん茶が使われ、白玉の代わりに「出荷できなかった田芋」を使用したお餅が入っています。
玉城アナ「金時豆と田芋とさんぴん茶、一度で楽しめるのって凄く贅沢ですよね おいしいです」
次にいただくのは「アイスもなか」です。
玉城アナ「小さい子も好きそうなんですけど、ご年配の方が召し上がっても何個でも食べられちゃいそうなくらいの、ほどよい甘味ですごくおいしいです」-
今回のお散歩プラス最後の場所は 老舗泡盛メーカー松藤。普段はなかなか見られない泡盛蔵。4代目女将の崎山淳子さんに案内してもらいました。
崎山さん「創業者が女性で、酒蔵で日本中探しても女性が創業したっていうのは珍しくて。2代目は崎山起松と藤子なんですけど、この夫婦の名前から松藤という名前が付けられています」
崎山さん「女性が地位として厳しい時代に、その名前が付いたというのもすごいことですし、元々女性がうんと働いていた酒蔵でもあるんですね」
玉城アナ「時代の先駆けですね」
製造工程にもこだわりが詰まっています。
崎山さん「これが仕込みタンクというものなんですけど 醪っていうものですね。醪が分解されて蒸留間近になってきているんですけど」
玉城アナ「匂いだけで酔っぱらいそうな」
崎山さん「におい独特でしょ 香りが」
酵母が働きやすい温度になるようにかき混ぜ、発酵を促す仕込みの工程。松藤ではおよそ一ヵ月、一日2回この作業を行っています。今回、特別に体験させて頂きました。
「ひどい時には1時間くらい」
玉城アナ「えー 1つ1時間ずつくらい。ちょっとやっているだけですけどもう息が上がりそう」
手間暇かけて造られた松藤は 国内外で高い評価を得ています。
2017年から、フランスで日本酒の普及と地位の向上を目的に開催されている、日本酒コンクール・Kura Master。超一流ソムリエなどが審査を行うこのコンクールで今年、松藤は表彰を受けました。
今回、崎山さんおすすめの炭酸割で頂きました。
玉城アナ「これからの季節にぴったりな(爽やかさ)というか」
安次富さん「多くの人に飲んでいただきたいこのおいしさ 私の大好きなお酒です」
安次富さん「毎日飲みそうです わたし」
崎山さん「そうでなくても飲んでるでしょ」
安次富さん「きのうも飲みました」笑い
楽しかった旅も終わりの時間。おいしい泡盛を飲んで、いいやんべ~!!
安次富さん「きょうも何ヵ所か紹介させていただいたんですけれど、まだまだ紹介できていないところがあるので、本当に金武町に足を運んでこういうところがあるんだなという、自分なりのお気に入りの場所を見つけていただけると、私たちとしてはうれしいかなと思いますね。」
豊かな自然、今につながる深い歴史、おいしいグルメ。そして行く先々で出会ったあたたかい金武町のみなさん。金武町の持つ様々な一面に魅了された今回のお散歩プラスはここまで、次回のお散歩は、あなたの住む街かもしれません!