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追跡エモリ~!調べてみたら。きょうのテーマはこちら!!「サンゴの白化現象」です。

榎森さん「沖縄の海に生息するサンゴは本当に美しいですよね。そのサンゴに、今、大規模な白化現象が起きていて危機的状況にあるんです。みなさんも、度々、サンゴの白化現象について耳にしたことがあると思いますが、まずは、なぜサンゴが白化してしまうのか、そのメカニズムからお話したいと思います」

榎森さん「サンゴは褐虫藻という藻の仲間と共生をしています。褐虫藻が光合成をしてサンゴにエネルギーを供給して、サンゴは二酸化炭素と住処を褐虫藻に提供しています」

追跡エモリ「サンゴ白化」

榎森さん「しかし、サンゴに環境ストレスがかかると体に住み着いた褐虫藻を手放してしまうんです。環境ストレスとしては、強い紫外線を浴びる、淡水や土砂が流れ込むなど様々ありますが、やはり大きな原因と言われているのが、温暖化の影響による海水温の上昇と言われています」

榎森さん「褐虫藻がいなくなると、サンゴから色が抜けて白く見えます。これが、白化現象のメカニズムです。ただ、白化してすぐに死んでしまうというわけではなく、白化しても例えば海水温が戻ったら褐虫藻も戻ってきます。しかし、長期間褐虫藻がいない状態が続くと、エネルギーを得られず死んでしまったり、病気になって死んだりしてしまいます。なので、台風が来て海水温が下がると、褐虫藻がサンゴに戻ってきて、白化現象に歯止めがかかるんです」

追跡エモリ「サンゴ白化」

榎森さん「2016年には台風が来なかった影響で大規模なサンゴの白化現象が起こっています。こちら大規模な白化現象が起こった前の年のサンゴです。色がついてて鮮やかですね。そしてこちらが2016年の大規模白化が起こった年です。色がかなり抜けてます。そして翌年の2017年の映像がこちらです。サンゴの死骸だけが残ってます」

榎森さん「そして、現在、この場所はたくさんの藻や海藻が生えていて、日光が届きにくくなっており、サンゴの回復とは程遠い状況になってしまっているとのことです」

榎森さん「2016年の海水温を表しているのがこちらの図です。被害が大きかった八重山ですね」「赤が珊瑚にとって危険な状況で警報級、そして、エンジ色がそれよりも深刻なレベル。真っ赤になってますよね」

榎森さん「そして、今年がこちらです。2016年と同じかそれ以上に赤い部分が多くなっています。2016年の時は台風がきて海水温が落ち着いたんですが、このまま台風が来なかったら2016年よりも悪い状況になってしまうかもしれません。現在の沖縄のサンゴの状況や、温暖化との関係性などについて、専門家の方にお話伺ってきました。それではご覧ください。どうぞ」

追跡エモリ「サンゴ白化」