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新型コロナ対応の最前線に立つ医療現場からは「これまでの大きな波とは状況が違う」という声が聞こえてきました。

沖縄赤十字病院第一救急部長・佐々木秀章委員「このイベントの対策のポイントはウィズコロナの時の考え方で、まだ医療側に少し余力がある時の考え方ではないかなと思う」

琉球大学病院第一内科特命助教・仲松正司委員「医療従事者も人ですので、病院の帰りで世の中楽しんでいるのを見ながら10時、11時まで働いていると続かないです。その精神的ダメージが今回非常に大きい」

専門家会議の委員を務める現場の医師が窮状を訴えました。すでに目の前の患者受け入れにも苦慮していることもあり、県が提示した夏休みシーズンに予定されているイベントの感染対策をまとめた計画案について専門家らは「対策が不十分」と難色を示しました。

沖縄赤十字病院第一救急部長・佐々木秀章委員「この連休中から行き先ない、希望する医療が受けられないという状況になっている。要するに破滅の入り口に入ってしまった状況。ここでこのイベントの対策のポイントはちょっと違うのではないか」

さらに社会と医療現場の「温度差」にも言及しました。

琉球大学病院第一内科特命助教・仲松正司委員「おそらく今までと大きく違うのは第6波、これまでの波は医療従事者も非医療従事者もみんな同じ方向を向いて対策をしていたんです。オミクロンが流行り、ウィズコロナということが正しいことかは別として、世の中と医療従事者の温度差があまりにも激しくなってしまって、医療従事者の心が持たないです」

社会がウィズコロナの方向に向かうなか新型コロナ患者の急増により、すでにコロナ以外の医療にも影響が出ていてこのままではコロナ以外の医療でも救える命が救えなくなると訴えました。

琉球大学病院第一内科特命助教・仲松正司委員「厳しく言えばあした、3日後、1週間後、ご家族が急病になった時に助けられないということです。自分、もしくは自分のまわりの大事な人がコロナであろうとコロナでなかろうと病気にかかって、なんらか医療を提供してもらわないといけない時に間に合わないことです。そのイメージをみなさんで想像していただくのが一番だと思う」