人的被害が出なかったから良かったでは済まされない由々しき事態です。現場となった住宅では発覚翌日の7月8日にアメリカ軍の関係者が訪れ状況を確認していました。
住宅の勝手口にあって2重になっている窓ガラスの外側の1枚が被害に遭いました。窓ガラスの真ん中あたりが割れていて横幅が10cmと人のこぶしが1つ入るくらいの大きさです。窓についている網戸も貫通した部分が裂けていたということです。
見つかった「銃弾のようなもの」は割れたガラスと網戸の間にある窓のレール部分に落ちていて直径1cm・長さ5cmほどでした。
これまでの経緯をまとめると…7月6日の夜に、家主の男性が窓ガラスが割れていることに気づきました。7月7日朝に「銃弾らしきもの」が割れた窓の近くで発見されています。
実は、警察の聞き取りのなかで家主とは別の住民が「7月6日の午後2時から午後4時の間にコップが割れるような音を聞いたかもしれない」と話しているということです。
警察がアメリカ軍の訓練による流れ弾の可能性を含めたあらゆる視点で調べる方針です。
金武町の伊芸地区はアメリカ軍のキャンプ・ハンセンと隣接しています。基地内には複数の演習場があって、最も近い所だと住宅がある地域からわずか300mしか離れていません。
濱元晋一郎記者「現在、午後8時8分、実弾射撃をしているらしき音が聞こえます」
伊芸区の住民「普段から結構夜間演習やっているね…」
伊芸区・安富祖稔区長「住民に危害は加わっていないけど、やっぱり、そういう一歩寸前まで来ているというのは大変なものだと…やはり、演習場というのはこういう生活圏域のなかにあるべきものじゃないということで強く訴えていきたいなと思っています」
防衛局が県や町に届けているアメリカ軍の演習に関する通知には7月4日から7月10日までキャンプ・ハンセンで実弾射撃を実施することが含まれていました。
しかし、アメリカ軍は「現場に近い演習場で今回のような銃弾を使った訓練をしていない」と説明しています。伊芸地区では、2008年にもアメリカ軍のものとされる銃弾1発が住民の車のナンバープレートに刺さった状態で見つかっています。
日常生活を脅かす出来事が再び起きたことで住民に不安が広がっています。