めざせ甲子園。6回目のきょうは久米島高校と南部商業2校連合チームの夏への意気込みをお伝えします。
普段は遠く離れているからこそ野球で集まれる時間を大切にしている選手たち。春の大会で得た自信を胸にさらなる高みを目指しています。
互いに部員が少なく、2年前から連合チームを組むようになった久米島と南部商業。今年春の県大会では連合チームとして初めての快挙、ベスト8進出を果たしました。その立役者となった1人が久米島唯一の3年生部員で、エースの吉永結。
それからおよそ2カ月。あっという間に夏の大会は目前に。合同練習に駆けつけるため、エースの姿は那覇空港にありました。
久米島 吉永結選手「(本島は)ゴールデンウィークぶり。早く会いたくてワクワクしてる」
胸が弾む久々の合同練習。本来であれば久米島の下級生たちも連れてきたいところですが、離島からの交通費や宿泊費のため、この日は1人で本島にやってきました。
春ベスト8入りの横断幕が張られている八重瀬町の南部商業。合流して早速体を動かす選手たち。春で培った自信が夏に挑む原動力となっています。
南部商 奥間札士選手「1年生の時から負けが続いていたが春でいっぱい勝ててうれしかった」
南部商 與座響之佑選手「お互い違う高校だけど、野球になって集まったらみんな仲が良いしその仲の良さを試合で発揮できることがこのチームの良いところだと思う」
久米島 吉永結選手「連合チームという中で(頻繁には)会えないので楽しんでみんなとコミュニケ―ションをとって野球をしようと心がけている」
仲間と楽しむ野球を大切にしているエースを支えるのは1年の頃からバッテリーを組む南部商業のキャプテン、平良一綺。
南部商 平良一綺主将「(吉永選手は)頼りになるピッチャー。下を向いたりしないし、前向きになんでもやってくれる。結のいいところを全部出そうと思って(いる)」
守りの要、そして打線の中心も担うキャプテンにエースも信頼を寄せています。
久米島 吉永結選手「バッティングもチームで一番だし守備でもしっかり周りに指示を出したり自分が苦しい時に笑顔にさせてくれるので本当に頼りになる選手」
連合チームを指導する南部商業の平良隆訓(たいら たかのり)監督はチームとして成長してきた選手たちの姿に目を細めます。
南部商業 平良隆訓監督「ずっと1年生大会。去年春の大会、新人戦、秋、そして春とずっと一緒のメンバーで戦っているからこのメンバーで最後まで戦えると。うちからしたらとても大きい成長している部分がある。私の方が楽しみで久米島に本当に感謝している」
1年の頃から連合を組み、島を超えてまさに”ひとつのチーム”となってきた久米島・南部商業。特に久米島は、数年前、一時部員がゼロになりましたが吉永らが入部し活動を再開。その後、1人になっても野球を続けてきた吉永にとってこの連合チームで野球をする時間はかけがえのないものになっていました。
久米島 吉永主将「南部商業の人たちとも出会えて平良先生とも(練習が)できて自分は1人でやってきたがやめたいと思ったことは一度もなくてしっかり高校野球を楽しもうという気持ちでやってきたが、最後の大会は春以上にプレッシャーも大きくなるしいろいろな目で見られると思うがしっかり自分たちの野球をして一戦一戦勝ち抜いていきたい」
このチームですごす最後の夏は文字通りの集大成。思いは高まっています。
南部商 平良一綺主将「この大会でもう久米島と(連合チームで)やるのも最後だと思うのでしっかり自分たちの出せる力を出して(夏も)頑張ってベスト8以上目指してやっていきたい」 距離のハンデキャップを野球ができる喜びに変えて成長を遂げてきた久米島・南部商業連合チーム。春の旋風を、真夏のグラウンドでも再び巻き起こす。
南部商 松吉颯斗選手「春ベスト8に行ってこのプレッシャーに負けないように練習してきたことの成果を発揮して(夏も)ベスト8以上に行けるよう頑張りたい」
久米島 吉永結選手「しっかり悔いのないように思い残すことはないので思い切り楽しんで高校野球をしていきたい」
集合「久米島・南部商業連合 ベスト8目指してがんばるぞ!!」