車いすを使用して行うスポーツについてです。「車いす競技」と言いますと、県内では上与那原選手らが活躍している車いす陸上、そして日本代表がパラリンピックで2大会連続で銅メダルを獲得した車いすラグビーそのほか車いすバスケやサッカーなどがありますが今回紹介するのは、こちらのボールを使った車いす競技です。
10日、夕方。浦添市の体育館で行われていた車いすラグビーチーム「沖縄ハリケーンズ」の練習。
車いすを激しくぶつけ合うこの競技も4大会連続のパラリンピック出場経験を誇る仲里進選手らの活躍によって県内での認知度も高まっています。その練習後…何やら違う競技の準備が。。
仲里進選手「この後は…車椅子ソフトボールの練習が待っています二部練習ですけど」
始まったのは、「車椅子ソフトボール」!競技用の車いすに乗り、ボールを投げバットを振り、走って、捕球する。
基本的なルールは野球やソフトボールと変わりませんがボールは通常よりもやや大きめ。
さらに守備範囲の広さをカバーするために1チーム10人で行うのが特徴で車いすをこぐため、一般的に投手と捕手、一塁手以外はグローブをつけずに守備をします。
仲里進選手「僕はもともとラグビーをやっているんですけどそのつながりで紹介がありまして沖縄でチームを作りたいと経験者を募っていたので少しでもお力添えできたらと(参加している)」
1970年代にアメリカで始まった「車椅子ソフトボール」日本では2013年に協会が発足し、全日本選手権も始まりました。選手の障害に応じてクラス分けはありますが車いすに乗ることで、男女問わず健常者でも参加が認められていて2020年12月現在、全国では18チームが活動しています。
そして去年、沖縄でも体験会が行われたのをきっかけに車椅子ソフトボールチーム「琉球ワイルドキャッツ」が誕生。車いすスポーツの経験者として声をかけられた仲里選手をはじめ20人あまりが参加しています
伊波朝一主将「去年12月に沖縄市で体験会がありまして自分は22歳の時にオートバイ事故で車いすに乗ったんですけど、それまでは一般でもソフトボールをやっていまして久しぶりにバットを振った感覚を思い出してすごく楽しんでいます」
その魅力を味わってみようということで。
沼尻アナウンサー「実際に練習に参加させていただきます。野球部出身なんですが…どうなるんでしょうか、いってきます!」
まずはノックから。車いすの操作に苦戦…さらにバッティングも。ヒット!かと思いきや…アウト。
沼尻アナウンサー「野球経験は生かせるんですけど、車いすをこぐのが慣れていないので障害のあるなしにかかわらず同じレベルで戦えそうです。ただこれは…腕にきます」
伊波朝一主将「障害を持っている自分たちは車いすの操作には慣れているんですけど実際にボールを打つってなると健常者のパワーにはかなわなくてその中でみんなで1つのチームとしてゲームをするのはとても楽しいです」
2028年のロサンゼルス・パラリンピックの正式種目入りを目指している「車椅子ソフトボール」!今月23日には県外のチームを招いて初の強化試合も開催される予定です!
沼尻アナウンサー「ちょっとだけ手は痛いです笑。基本的にピッチャーは打ちやすいボールを投げるので野球をやったことのない人でも打つことはできるかと思います。ただ、私もそうでしたが車いすに慣れないとヒット性の当たりもアウトになってしまいますのでそこは練習が必要かなと。ただやはり障害のあるなしに関係なく一緒のフィールドで戦えるというのは、まだ他の競技ではなかなかない部分でもあるので今後どのように普及していくか楽しみかなと思います」
なお、琉球ワイルドキャッツでは部員も募集中ということですので気になる方は検索してみてください。