3月1日は多くの県立学校で卒業式が行われました。県内では約1万3000人が3年間の高校生活に別れを告げ、新たな道を歩み始めました。
卒業生「建築の実習が楽しかったです。誰からも頼りにされるようなまっすぐな人になりたいなと思います」「お母さんには初めてかもしれないんですけど、言葉で感謝の気持ちを伝えました」
沖縄市にある美里工業では241人が卒業という門出を迎えました。新型コロナの感染予防のため、2021年に続き2022年も歌を歌わないようにしたため、式では生徒会が中心となって制作したオリジナルの卒業ソングが披露されました。
卒うた実行委員会・安川天璃さん(美里工業)「3年生全員が家族や仲間、恩師へ感謝の作文を書いたので、そのみんなの気持ちが少しでも多く込められるように作りました」
2022年は県内の県立高校では約1万3000人あまりが学び舎を巣立っていきました。
美里工業の卒業式で興味を惹かれる家族に出会いました。
亀谷さん兄弟「亀谷魁己です。亀谷拓己です」なんと!3つ子の卒業生です。一番上の亀谷魁己さんと一番下の拓己さんは美里工業に通っていました。真ん中の美輝さんは嘉手納高校に通っていて、3月1日が卒業式でした。美里工業と嘉手納、2手に分かれると思いきや…両親は美里工業の卒業式に出席しました。
母・亀谷清美さん「両方行きたかったんですけれど、それはちょっとかなわないので…」
美輝さんがいる嘉手納高校にはおばあちゃんと年の近いいとこの2人が出席して、晴れの舞台を見届けたということです。3人の子どもと共に歩んできた18年間はあっという間だったといいます。
母・清美さん「とりあえず無我夢中で(子育てを)やってきた感じかな…。健康で毎日学校に行けたこと(それぞれが)やりたいことができたことにすごく感謝しています」
実は、亀谷家の3きょうだいは恩納村に住んでいて、そこから3年間、休むことなく「ほぼ皆勤賞」で高校に通い続けました。同じ高校に通う友人の家族と協力しながら登下校の送迎をしていました。
母・清美さん「この子たちの思いが強かったので、応援するしかないなと思って、送迎もすごい大変なんですけれども、家族総出で地域のみんなにも助けてもらいながら」
父・亀谷繁己さん「みんな一人ずつ、就職したり、大学行ったりするので、ちょっと寂しくなるかな」
魁己さん(美里工業・機械科)「社会に貢献できるようにかっこいい大人になりたいです」
拓己さん(美里工業・設備工業科)「資格をもっといっぱい取って、人から信頼される人になりたいです」
4月から魁己さんは県内の企業で働きます。美輝さんは岡山県の短大に進学して保育について学びます。そして、拓己さんは福岡で働くことになっています。それぞれの道に向かって思いを新たにする日にもなったようです。