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戦後の復興期に着物や洋服、化粧品といった側面から人々の暮らしを支え続けてきた那覇市牧志公設市場の衣料部と雑貨部が71年の歴史に幕を下ろしました。
2月28日の閉場式には那覇市の城間市長が駆け付け「市民に生活必需品を安定的に供給する施設として大きな役割を担った」と述べ、長年にわたって庶民の暮らしを支えてきた市場で働く事業者たちの労をねぎらいました。
那覇市の平和通りにある牧志公設市場の「衣料部・雑貨部」は1951年に開設され、40年前の1982年に現在の建物に改築しました。最盛期には、衣料部と雑貨部にあわせて200事業者ほどが出店していて、時代の移り変わりとともにその数は減っていき、市場の廃止が決まった2020年には27事業者になっていました。
那覇市は建物を売却する方針で、移転先を見つけて商売を続ける人や廃業してしまう人など事業者の対応は分かれています。
呉服店を営む比嘉園子さん(81)「もうすべてに感謝。ここがあったからこそ、私、自分自身も学校出られたし、子どもたちもそれなりにやってこれました。すべてに感謝」
呉服店を営む内嶺富子さん(88)「さびしくなるね。いろんな人に会えましたでしょ。それが一番良かったと思いますね。みんなにも買っていただいたから」
戦後復興や本土復帰など、沖縄の歴史とともに歩んできた那覇のマチグワァーが71年の歴史の幕を静かに下ろしました。