今度の日曜日に投開票が行われる名護市長選についておとといときのう、QABと朝日新聞社が行った情勢調査の結果、現職の渡具知さんと新人の岸本さんが互角の激戦を繰り広げています。同時に行った世論調査の結果とあわせてお伝えします。
名護市長選挙には届け出順に、新人の岸本洋平さんと現職の渡具知武豊さんの2人が立候補しています。
QABと朝日新聞はおとといときのう、名護市の有権者を対象にご覧の方法で電話調査を実施しました。有効回答は474人で回答率は54%でした。
調査と取材で得た情報を加味すると、現職の渡具知さんと新人の岸本さんが互角の激しい戦いを繰り広げています。
投票態度を明らかにした人でみると、渡具知さんは推薦を受けた自民支持層の9割、公明支持層も大半を固めています。年代別では30代以下の支持が厚くなっています。
岸本さんは推薦を受けた立憲民主、共産、れいわ、社民支持層の大半をまとめ、無党派層の6割程度が支持しています。年代別では70代以上の支持が比較的厚くなっています。
ただし投票態度を明らかにしていない人が2割いて、情勢は変わる可能性があります。
また同時に行った世論調査では、今回の名護市長選に対して大いに関心があると答えた人が53%、少しは関心があると答えた人は43%、関心がないと答えた人は4%でした。また87%の人が必ず投票に行くと回答しています。
普天間基地の辺野古移設の賛否については反対と答えた人が54%で半数を上回りましたが、前回2018年の63%より減少しています。
また投票先を決める時に最も重視することを4択で聞くと「地域振興策」が50%で最も多く「普天間基地の移設問題」を重視する人を上回りました。
今回の市長選について名護市民はー。
名護市民・男性「期日前で行こうかなと思っています。当日はちょっと行けないのでその前に行こうかなと思っている。子どもが最近産まれたので、教育とかに力を入れている方に入れようかなと思っています」
名護市民・女性「(選挙には)行きます、とりあえず。基地問題はけっこう大きいと思うので、難しいかなとは思うが、何らかの取り組みはしてくれたほうがいいかなと思う」
名護市民・女性「(重視するのは)子ども関係ですかね。名護市の皆さんが私も含め過ごしやすくしてもらえたらと」
名護市民・女性「基地問題が大きいんじゃないかなという思いもするけど、名護市の経済面も考えたらどちらともいえない」
名護市民・男性「期待することは経済効果だね、これさえやっておけば今生きている人のことを考えて将来の子どもたちの生活を豊かにする。これ第一優先だと思う」
名護市民・男性「(重視するのは)辺野古ですね、やっぱり。平和な名護市、この方がいいんじゃないかと思います」
ここからは船越記者です。名護市長選の情勢調査と世論調査の結果が出ましたが、この結果から読み取れることはなにかありますか?
船越記者「世論調査の結果で2つの変化を取り上げたいと思います。まずは争点の1つ、辺野古の賛否についてですが、今回は54%が反対、賛成が24%、半数以上の人が辺野古移設反対を示しています。しかし、前回2018年の同様の調査では『反対』が63%、『賛成』が20%となっていて、反対と答えた人の割合が前回より減少しています」
世論調査では「投票する人を決めるときに何を最も重視するか」を4択から1つ答えてもらった結果では「地域振興策」が50%となっていましたね。
船越記者「前回は普天間基地の移設問題が最も多く41%、次いで地域』」が最も多く50%、『普天間基地の移設問題』が30%となり、今回は地域振興策を最も重視する人が辺野古の問題を重視する人を上回る結果となっています」
地域振興策や辺野古の問題など、大きな争点は様々ありますが、今後の名護市の行方を左右する大事な選挙です。有権者の方には自分にとって何が重要な問題かどういう名護になってもらいたいかをしっかり考えて、1票を投じてもらいたいと思います。船越記者でした。