今年最初の特集は新年にふさわしいおめでたい話題をお伝えします。石垣島の隣にある竹富島に100歳を迎えたおばあちゃんがいます。たくさんの人に囲まれ、誕生日会が行われました。
実はこのおばあちゃんには、ある一面があって、それが生きがいとなっています。元気あふれるおばあちゃんの若さの秘訣を取材しました。
石垣島の南西6kmに位置する竹富島。周囲9.2kmの小さな島には、白い砂の道と赤瓦の民家や観光で有名な水牛車など、沖縄の原風景が広がっています。
島では有名な食事処グリルガーデン「たるりや」。こちらであるイベントの準備が行われています。テーブルに並べられたたくさんの料理にお祝いの花。そして手作りされた大きな垂れ幕には祝100歳の文字。
ピンク色のかわいいちゃんちゃんこを着ているのは、この日100歳の誕生日を迎えた清水敏さんです。
清水敏さん「ありがとうございます!ますます元気でおらんといかんね!」
竹富島出身の敏さん。小学校を卒業後、17歳で台湾に渡り、電話交換手として働き、22歳で結婚、子どもにも恵まれました。戦後、沖縄本島に移り、73歳でこの島に戻りました。今は息子夫婦が営むたるりやの手伝いをしながら一緒に暮らしています。
敏さんの記念すべき100歳の誕生日を祝おうと石垣島や本島、そして県外から約30人あまりの親戚や友人たちが祝福に駆け付けました。
孫・具志風南子さん「全然変わらず元気で、とてもうれしいです。誇りです。ずっと変わらないですね、元気だし足腰もしっかりしてるし。観光客の方にも愛されてて、みんな集まってくれるので、とてもやさしいんだなと思います」
孫&ひ孫「おばあちゃんおめでとう!!」
20年間、毎年観光で島を訪れているというこちらの男性、なんとタキシード姿で登場です。
京都からお祝いに来た人「こんなアットホームな雰囲気がすごく好きなんで、私が竹富島に来る目的の第一は、ここでみなさんに会うことが第一の目的です」
茨木からお祝いに来た人「自分は絶対元気で100歳は迎えられないと思うので、羨ましいし、励みになりま」
敏さん「こんな盛大な誕生日は生まれて初めて。皇后陛下の気持ち。みなさんありがとうございます。みんなの為に、私もみなさんのあやを借りて、120歳まで生きたいと思います。これからもよろしくお願い致します!
孫・宮里ひとみさん「100歳を迎えて、なおかつ120歳まで生きるって自分で言えるのがすごいな素晴らしいなと思って」
みんなに愛され百寿を迎えた敏さん。しかしその敏さんにはもう一つの顔がありました。それが・・・
この道25年あまりという料理人の一面を持っています。重たいフライパンを片手で力強くふる姿が印象的。食事処「たるりや」で人気メニューの「ゴーヤーチャンプルー」、その調理を担当しているのが敏さんなんです。野菜の味をそのまま生かしたいとの思いから、肉や豆腐は入れないこだわりのチャンプルーを提供しています
敏さん「みんな美味しいいって、夏は大変です」
一日多い時で30食を作った事もあるという、なんともパワフルな敏さん。毎朝5時半に起きて料理の仕込みをし、店を支えています。新型コロナで思うように営業できない時期もありましたが、今では県内外のお客さんが来てくれる喜びを感じながら、仕事に追われる日々を過ごしています。
お客さん「なんですかね?なんか食べてしまう。きょうも久しぶりに頼みました」「私にとっては命薬。食べたらしばらく頑張れるって感じ。いろんな所のゴーヤチャンプルー食べたけど一番温かい感じがして大好きです」
敏さん「(Q:若さの秘訣は?)若さの秘訣は無いですよ。動けばいいんです。家でじっとしているのが嫌なんです」
ゴーヤーチャンプルーをこよなく愛する敏さん。フライパンを握ると、料理人としての顔をみせます。人気メニューを楽しみに待つお客さんの為に、これからも厨房に立ち腕を振り続けます。
敏さん「みんな来てくれるからうれしいです。自分の娘や婿と思ってます。それが生きがいでしょうね」