島尻地区で最優秀賞に輝いた渡嘉敷中学校の「風神太鼓(ふうじんだいこ)」が先週、開催された中学校の総合文化祭で勇壮な音をとどろかせました。
先週10日、夕方。渡嘉敷からきたフェリーに乗っていたのは渡嘉敷中学校の全校生徒、総勢36人です。もちろん、島留学「わらびや」の留学生5人も一緒にやって来ました。週末に浦添で開催される「沖縄県中学校総合文化祭」で演舞を披露するためです。
大太鼓1台、たくさんの中太鼓など、使用する楽器は全て島から持ってきました。海が荒れなくて本当に良かった!!リハーサルで太鼓の設置場所などを入念に確認します。生徒たちに太鼓を指導してきた、渡嘉敷島の太鼓の達人 新垣 徹(しんがき・とおる)さんも同行しました。
あすの大舞台を前に緊張しているのでしょうか、ちょっとバラつきがある印象です。本番では悔いの残らないよう、これまでの練習の成果を発揮して欲しいですね。
文化祭当日。渡嘉敷中学校の演舞は開会式の直後。早朝から練習に励みます。今回の「県総合文化祭」から2校が、来年8月に福岡で行われる全国中学校文化祭へ出場することが出来ます。3年生にとってはこれが最後の「風神太鼓」。
本島4地区より選ばれた11校 総勢48人の歌三線が文化祭の開幕を告げます。
今年のテーマは「島の文化に耳を傾け 歴史に染まれ 結の風にのせて」各地区で選抜された県内の精鋭たちが集います。渡嘉敷中学校の「風神太鼓」は島尻地区の最優秀賞に選ばれていて、文化祭では郷土芸能をはじめ音楽、マーチングなど「舞台部門」全18プログラムのなかのひとつに組み込まれているのです。
いよいよ本番。全部、出し切れたようですね!
わらびや3人娘「思ったより緊張しなかったです。今までで一番いい出来意外とリラックスして出来た」
リーダー 工藤 初貴(うぎ)さん「自分がリーダーになるから進めて行かないといけない、周りを引っ張らないといけないというのにプレッシャーだったんですけど去年の先輩たちが(全県に)行けなかったぶん自分たちが頑張ってここに来られて良かった」
大太鼓:座間味 秀尚(ひでなお)くん「最初は緊張しましたけど始めたらとても楽しかった」
大城 正篤校長先生「本当に良かったです。幕が開いた瞬間に「ぉお!?」ってなりましたみんながこんななって見てた、その位すごかったです、感動しました」
屋嘉比 真弓先生「本当に言葉が出ない、胸がいっぱいになりました本当に誇りに思っています 素晴らしい生徒たちですこれからも色んな事できると思いますし風神ずっと一生続いていくと思います」
新垣 徹さん「大きな拍手をもらえたし子ども達も満足しているようなので本当に良かった。特に3年生にはご苦労様、3年間ありがとうという事で1・2年生には3年生の背中をしっかり追いかけてまた次に繋ごうねって」
繋いでいく文化、繋がれてゆく気持ち、それを支える大人たち。中学生たちの青春が、輝いていました。
この太鼓、実は生徒数の増加や老朽化で数が足りなかったんです。そこで渡嘉敷村ではこの夏クラウドファンディングで寄付を募りました。目標額100万円だったんですが結果は134万円の寄付が集まり無事、新しい太鼓を購入できました!
島の太鼓の達人、新垣さんは長年の活動が評価されて来る2月に琉球新報賞を受賞することが決まっているそうです。