※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

本島北部の沿岸を中心に漂着による被害が出ている軽石問題。国頭村の漁港では11月2日も撤去作業が行われています。玉城知事は上京して国に撤去を巡る支援を要請しました。

港の中に軽石が押し寄せたため、3週間近く漁に出られなくなっているなど、被害が深刻な国頭村の辺土名漁港では撤去作業が続けられています。県による本格的な撤去が始まってから5日目、港内に見える範囲の軽石は残りわずかとなっていますが、上空から見ると、伊志嶺渉カメラマンは「国頭村辺土名漁港です。撤去作業が行われている部分の軽石はかなり撤去されています。しかし、近づくことのできない防波堤の近くにはまだ軽石が残っています」と伝えました。

県が辺土名漁港で回収した量はこれまでに少なくとも600立方メートルに及ぶということです。国頭漁協は「漁を再開できるか先行き不透明で、問題が長期化しないか不安だ」と話していました。

まだ本格的な撤去作業が始まっていない安田漁港。伊志嶺渉カメラマンは「国頭村安田漁港です。軽石の影響で船が出航できなくなっています」と伝えました。県は今週中に安田漁港の撤去作業を始めたい考えです。

島民の足や物流に大きな影響が出ているのは、南城市の久高島。11月2日も本島と島を結ぶフェリーが3往復欠航したということです。上空からも、白っぽく見える軽石の帯が島の沖合を漂っていることがわかります。伊志嶺渉カメラマンは「島にある港の一角に汚濁防止膜で軽石が集められているのが確認できます」と伝えました。

船を運航している会社では、11月3日以降も影響が出るので利用する際は確認してほしいということです。

被害が広がり続ける軽石の問題で、急きょ上京した玉城知事は国に支援を求めました。玉城知事は「早急に災害復旧事業による財政支援を行って頂くことと、その対象とならない軽石の除去及び侵入防止対策、それから海岸や河川に漂着した軽石の回収処理に対する補助の支援策をお願いしたい」と述べました。

西銘沖縄担当大臣は「政府においても地元の相談に応じながら関係省庁が連携して対応にあたっておりまして、引き続き県の方も対応をしっかりお願いしたいと思っております」と述べました。

要請を終えた玉城知事は取材に対して「沖縄の状況は十分伝えられた」と述べた上で、県の要請について関係者からは「災害対応として検討する」と回答してきたということです。

玉城知事は「(農林水産省からは)漁港内の軽石については、災害復旧事業で対応し、港外については災害関連事業の流木災の適用ができないか水産庁で検討していると聞いております。(環境省からは)既存の予算でなければ、補正予算を組んで、その予算対応はしっかりしてまいりたいというようなお話をいただきました」と述べました。

軽石撤去作業続く 知事が国に要請へ