きょうの解散で来週火曜日に公示される衆議院選挙。4つの選挙区がある県内でもすでに立候補予定者の顔ぶれもそろい選挙に向けた動きが活発になっています。特に那覇を中心とする1区では様々な動きが起きています。
9月25日 事務所開き 下地幹郎氏「すべての選挙において私たちが結果を出すためには、今の現状からするとまとまらないとダメなんですよ」
今後県内で行われる市長選や県知事選も見据え力強く「まとまる」ことの重要性を訴える無所属の下地幹郎さん。下地さんが指す「まとまる」とは保守勢力の連帯です。
去年1月に所属していた日本維新の会から除名処分となった下地さん。その後、衆院選などを見据え自民党に復党願いを出していました。経済界の一部もこれを後押ししていましたが、自民党県連は、復党を認めないとの結論を出しました。下地さんは復党が認められなくても、無所属で出馬したい考えを示しています。
事務所開き 下地幹郎氏「復党しても1区で出たい。復党が認められなかったら1区で出る。この2つの選択肢」
10月2日出馬表明会見 国場幸之助氏「一本化は国場幸之助に一本化することが必要です。保守の一本化というのは自由民主党の公認候補に支援の力を結集していく。これ1点に尽きます」
下地さん側が復党や保守の一本化を主張している中、強気な姿勢を見せるのは、自民党の國場幸之助さん。復党問題はすでに決着がついているとして、自身が自民党から出馬する姿勢を強く打ち出しました。
出馬表明会見 国場幸之助氏「どなたが出ようが何人出ようが私自身は自分の政治信念と公約を有権者に訴えていく」「下地さんの復党はあり得ません。」
下地さんの復党は認めない考えの自民党県連。選挙協力を結ぶ公明党とともに会見を開き、1区の公認を國場氏にするよう党本部に申請しました。
中川県連会長「党本部からは我々県連の意向を尊重すると伺っている」「我々は公認候補として党本部が公認した方を一生懸命支えていくんだということでなっています」Q(下地氏側と)会われないということ?「はい、その通りです」
この自民党県連の会見を受け、下地さんを支える経済界の団体は協議の場を持たない県連の態度を疑問視しました。
10月11日保守合同の会会見 保守合同の会 安里享英副会長「沖縄最大の政治決戦である来秋の県知事選で保守中道政権を奪還するために、より強力な保守中道の大同団結を図る、つまり下地氏の自民党への復党が不可欠であると考えていただけに、協議の場が本日まで用意されなかったことは無念」
この会見と同じ日、自民党本部は1区の公認を國場さんにすることを発表。下地さんへの一本化を求めていた経済界は下地さんに出馬要請をするかなど近く態度を決める予定です。
一方、前回選挙区で勝利した共産党の赤嶺政賢さん。保守系2人の候補者の間で様々な動きがある中、赤嶺さんの陣営も不安要素を抱えています。
金秀グループ 呉屋守將会長「現在ある自民党公明党の連立政権に直接アピールしていったほうがより現実的で沖縄の将来の子や孫に対して責任ある対応ができるのではないかと現代に生きる私としては考えた次第です」
これまでオール沖縄の経済界の顔となっていた金秀グループの呉屋会長が今回の衆院選では赤嶺さんを支援しないことを表明したのです。普天間基地の辺野古への移設反対を掲げてきたオール沖縄勢力。呉屋会長は、辺野古反対の姿勢は変わっていないとしました。しかし来年復帰50年を迎えるにあたり、辺野古だけを争点にせずに経済振興なども考えるべきと述べました。
金秀グループ 呉屋守將会長「新しいイシュー(争点)、沖縄の経済振興をどう進めていって豊かな沖縄県を作るにはどうしたらいいかというもう一つの大きなテーマに向かっていくべきだと思う」
金秀グループのオール沖縄からの離脱に対し、赤嶺さん本人は。
赤嶺政賢氏「相手候補を支持するというのは残念な気持ちはありますが、選挙ですからそれを上回る活動と訴えを我々がやっていって必ず勝ち抜く」
公示まで1週間を切った衆院選。1区はこれまで以上に激しい選挙戦となりそうです。