※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

沖縄のスポーツ選手や指導者の活動と思いを紹介する「アスリートフォーカス」。きょうは3回目です。「沖縄スポーツマネジメント」に所属するアスリートから、今回はこちらの方にお越しいただきました。

中村広輝さん「キックボクシングの中村広輝です。よろしくお願いします」

去年までプロの選手として東京の団体のリングにも上がっていた中村さんですが、現役引退した後も地元沖縄でキックボクシングに関わるさまざまな活動を続けています。その様子をまずはご紹介します。

アスリートフォーカス #3 中村広輝さん

キックボクシングの元プロ選手・中村広輝さん(36歳)。現在はトレーナーとして活動しています。この日はアマチュアの大会に出場する練習生の指導です。

中村さん「良いよ、上から。そうそう、いまの良かった、ナイス良いね!」

中村さん「トレーニングしていると、きつくて自分に負けそうになることが多いと思う。そういったものと格闘しながら、うまくその人が成長したときに一緒に喜び合えると思うので、すごく楽しい」

練習生・早川雅人さん「(中村さんは)わかりやすく全部教えてくれる。(現役時代)攻撃力がすごくて、自分もこうなりたいなと思った」

19歳でプロデビューし沖縄、九州、東京の団体で活躍した中村さん。激しい打ち合いを挑むスタイルから「琉球鉄拳」と呼ばれました。プロ42戦24勝18KO。その分ケガも多く、東京でのタイトル獲得はなりませんでしたが、ファンの記憶に残る選手となりました。

現在は高校生のころから所属している団体「赤雲會」で師匠の武術家・大宜見朝覺代表のもと、後輩を育てるべく、トレーナーとして汗をかきます。

アスリートフォーカス #3 中村広輝さん

東京の団体RISEの試合に出場している宮城寛克選手も中村さんがアドバイスを送る1人です。

宮城寛克選手「中村さんは同門であり大先輩。東京でずっと活躍して、その背中を見てずっと追いかけて、東京でいま出場させてもらって、沖縄(の選手の名前)を広めたいと思う」

大舞台での経験から中村さんが特に伝えようとしているのは、心技体の心の部分です。

中村さん「試合になると(練習と違い)相手が出てくるから、自分でこの動きは大丈夫なのかなという疑問が出てきて。そこをどう引っ張って、大丈夫だからと支えてあげるかがトレーナーの役目といまは思いながら(やっている)」

今月1日、中村さんの姿は夜の那覇の街にありました。

中村さん「班は真っ直ぐ行きます」

もう1つの顔、那覇市教育委員会の職員として続ける街頭ポラリスの活動です。学校関係者や保護司会のメンバーと、夜遅く出歩く子どもたちへ帰宅を促す声掛けをします。

中村さん「ちょっと声かけましょうね。こんばんは。午後8時から10時は夜遊びだから。10時から深夜徘徊になってしまうから、その前に早めに帰ろうね、気をつけて帰ってね」

アスリートフォーカス #3 中村広輝さん

中村さん「大人という威圧感を出さないように優しく声を掛けることが大事。まずはこちらの身分を明かしながら声掛けする」

深夜徘徊で子どもたちが事件事故に巻き込まれないようにするための活動ですが、こちらの公園では…。

中村さん・山下課長「(巡回の)光を見て逃げ出したんですかね?」「ズボン置いていくことないと思うけどな」「(Q:こんなことよくある?)いえいえ、ないです」

想定外の出来事もありますが、街中で出会った生徒の中には中村さんに興味を持って、ジムを訪ねてくれた子もいました。

アスリートフォーカス #3 中村広輝さん

中村さん「ジムに来てくれるというのはすごく嬉しかった。そういう部分でも何かしら、スポーツもしつつ、いろいろ青春してほしいと思う」

那覇市教育相談課・山下恒課長「(中村さんの存在は)たいへん心強い。中村さんにしても単にスポーツをやっているだけでなく、指導の経験が豊富だし、いろいろな経験がいい形で仕事に生きている」

リングの中で、外でキックボクシングで得た経験を生かす中村さん。これからの目標や思いをスタジオで詳しく聞きます。

アスリートフォーカス #3 中村広輝さん